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2007年06月 アーカイブ

2007年06月01日

〔第33話〕最高のぜいたく

にんじんをかじる市東さん
 野菜作りはなかなか思いどおりにばかりはいきません。今年の冬は暖冬で過ごしやすいなと、思っていましたが、冬越しの野菜にとっては、(スナックエンドウ、玉葱、ニンニクなど)受難の年となってしまいました。やはり寒い時期は、寒く無いと駄目みたいですね。(-_-#)
 とはいえ、根菜類は好調です!春人参も葉付きで出始めました。出始めの人参の葉は軟らかく香りも優しく期間限定の品です。天ぷらにすると、もう〜\(≧▽≦)丿何とも最高です!!
 農作業をしながら、味見と称して、きゅうり、ナス、トマトを畑でパクリ、これまた最高です。元気の元を畑から直にもらって、さあー農作業開始です。

(写真は取れたてのにんじんをかじる市東さん)

2007年06月02日

成田空港を軍事基地にするな

軍事空港論(1)

■反対同盟は結成の当初から「三里塚空港が建設されれば、軍事使用される」「軍事空港反対」をスローガンの1つにかかげて闘って来ました。「民間空港が軍事空港?」と少し変に感じられるかも知れませんが、これには理由があります。
■ひとつは日米安全保障条約の存在です。わたしたちは、三里塚空港計画がもたらされたとき、あちこちの空港や基地に見学に行きました。すぐとなりの茨城県百里基地にも行きました。そうした中で学んだことの1つが、日本の空港や港湾は、米軍から使用を申し込まれれば、安保条約の規定によって、断ることができないという、ひどい現実でした。
■実際、日本の大半の空港がいわゆる軍民共用なのです。千歳空港、小巻空港、福岡空港、那覇空港などが当時から有名でした。そして羽田空港にはベトナムの戦場との間を往復する米軍のチャーター便が多数往来していました。もっとも多い時には羽田の半数近くをこの米軍のチャーター便が占有していると言われていました。
■成田に新空港を造る理由が羽田空港の狭さ、ということでしたが、その理由の1つにこの米軍のチャーター便による占有があったのです。このように私たちは、空港というものと軍隊や戦争という問題が、密接にかかわっていることを知り、「成田空港の軍事使用反対」を打ち出したのです。
■北原鉱治事務局長の次のような証言があります。「闘争の初期に羽田空港の労働組合から誘いがあり、羽田空港の見学に行きました。現場の労働者が空港を案内してくれたのですが、駐機場にボーイング707が留まっている所に案内されました。よく見ると機体に弾痕がついていたのです。案内の労働者は、『ベトナムから戻って来たばかりなんですよ』と説明してくれました。あの現実を見て驚き、三里塚に帰って役員会に図り、『軍事使用反対のスローガンをかかげよう』と提案し、了承されました」
■それ以来、約40年になりますが、私たちの懸念していた軍事使用の方向に事態は向かっています。反戦・反権力の砦を自負する私たちは成田の軍事使用、軍事基地化を許さず闘います。(つづく)

2007年06月03日

●暫定滑走路認可処分取消訴訟の判決裁判に結集しよう(1)

「航空法違反は明らか」「認可取消しかない」

■2000年2月に反対同盟が国土交通大臣を相手どって提訴した暫定滑走路認可処分取消訴訟の判決言い渡しが6月26日午後1時30分から、千葉地裁で行われます。ぜひとも傍聴闘争に集まって下さい。
■この裁判は運輸大臣・二階俊博が1999年12月17日、空港会社から提出されていた成田空港の工事実施計画変更申請を認可した処分に対して、反対同盟が2000年2月16日に取り消しを求めて起こした裁判です。この処分は、空港建設計画そのものを変更して、暫定滑走路の建設を行う計画に変えることを認めたものです。つまり、今や国家犯罪の固まりとも言うべき暫定滑走路の建設を認めた重大な処分なのです。
■ですからこの裁判は、千葉地裁が「空港会社の国家犯罪をどう裁くか」という重大な裁判です。
■約7年にわたる裁判で、主に準備書面を通して、反対同盟側は運輸省(その後国土交通省)を圧倒する主張を行ってきました。中でも航空法に決められている「空港工事計画が他人の利益を著しく侵害してはならない」(航空法39条1項2号)という点でのやりとりが象徴的です。
■市東孝雄さん宅へのジェットブラストや大騒音を始め、空港反対農家の頭上40メートルでのジェット機飛行がこの規定に触れ、「他人の利益を著しく侵害していることは明らか」です。ですからこの処分の違法性が問われているのです。
■この問題について触れた、被告運輸省側の2001年6月15日付準備書面(3)では驚くべき主張を行っています。「あの規定は飛行場周辺住民の個別的利益を保護する趣旨ではない」「周辺住民個々人の騒音等の被害を受けない利益を個別具体的な利益として考慮することは要求されていない」「航空法の趣旨はもっぱら公益的観点から規定されている」うんぬんと。
■驚きの暴論です。だったら何のために該当の規定を航空法は設けているのか。まったく無意味です。利益はもっぱら個別具体的であって、抽象的な利益など存在しません。運輸省側はこのような許しがたい奇弁をもって、ただ反動司法権力の「配慮」で国家犯罪を押し通そうとしています。
■6月26日の判決は重大です。一瀬敬一郎弁護士も訴えていたように(5月17日の鈴木さん一坪共有地裁判報告交流会)、法廷と裁判所を包囲する闘いが必要です。大勢の傍聴をお願いします。

2007年06月04日

●成田クリーンパーク問題とは何か

――ダイオキシンを埋めたまま一般廃棄物処分場を空港用地に転用しようとする暴挙

これが成田クリーンパークです

■成田市の一般廃棄物処分場(成田クリーンパーク)が成田市十余三という場所にあります。暫定滑走路の北端から約370メートルの至近距離に位置しています。暫定滑走路がさらに320メートル北に延伸されることになった結果、この処分場は滑走路北端からわずか50メートルの場所に接近することになりました。
■ここで問題になったのは、航空保安区域の用地です。空港は滑走路や誘導路だけでできているのではなく、長さ数百メートルもの用地を必要とする進入灯や無線施設などが建設されなければなりません。そのためにクリーンパークの土地が必要となったのです。
■クリーンパークの敷地面積は42000平方メートルですが、そのうち37000平方メートル(84パーセント)が、空港会社からの借地でした。ですから空港会社は、クリーンパークの敷地が空港用地として必要になれば、いつでも返してもらえる、と安易に考えていたのでしょう。
■ところが実際はそう単純ではありません。敷地が借地であろうとなかろうと、いったん処分場としてゴミの埋め立てをはじめてしまえば、その閉鎖―廃止は廃棄物の処理および清掃に関する法律の規定に従わなければなりません。
■その規定では、処分場を閉鎖した後でも最低2年間は監視をつづけなければなりません。そして、廃棄物処理法に定められた浸出水の水質や大気質の基準をクリアーできなければ、2年を超えて何年も廃止はできないことになります。
■クリーンパークの閉鎖に時間がかかったり、閉鎖した後で汚染が確認されれば、北延伸の開業時期としてうたわれている2009年度内に廃止することができません。そのため空港会社にとってはやっかいな問題となっているのです。
■クリーンパークは1989年に埋め立てを開始して、2012年まで営業する予定でした。廃止が問題となった2005年までに16年間も埋め立てています。しかもダイオキシン規制法が制定されたのは1999年7月のことですから、クリーンパークにはダイオキシンが野放しで埋め立てられていることになります。このことは、成田市の環境計画課長も認めました。
■埋め立てて、その上を空港用地にしたら、ダイオキシンの汚染が後に発生しても掘り返せません。仮に空港保安用地にするとしても、ゴミの全量撤去しか環境を守る方法はないのです。
■しかし成田市は空港会社の圧力で、「ゴミの全量撤去は金と時間がかかる」と、全量撤去方針の採用を拒否し、昨年12月覆土(ふくど)での閉鎖を決めてしまいました。クリーンパークはこの3月31日に閉鎖され、間もなく覆土工事が始まろうとしています。
■なぜ成田市は住民の命と健康を第一に守る立場に立たないのでしょうか。北延伸工事のためには住民の健康などおかまいなしだというのでしょうか。
■クリーンパークを閉鎖するなら、成田市は今からでもゴミを全量撤去すべきです。
■また前述したように、閉鎖しても最低2年間つまり2009年春までは廃止することはできません。その間、水質検査などを続けなければなりません。この監視にごまかしがないかどうか、私たちは厳しくチェックしていく必要があります。
■なぜこのような問題が起きたかと言えば、暫定滑走論北側延伸(2005年8月国土交通省決定)というデタラメな計画がゴリ押しされたからです。この問題ひとつを取ってみても暫定滑走路の北延伸工事はただちにやめるべきです。
■クリーンパークの下を流れる地下水の下流域の住民からは当然にも不安の声が上がっています。こうした地域の住民とも共同して、クリーンパークの違法な転用を許さず、北延伸工事の犯罪性を暴いて反対同盟は闘い続けます。

2007年06月06日

●6,7、8月、三里塚裁判の判決がつづきます

反動司法を圧倒する傍聴闘争の強化を

■暫定滑走路の開業以降、三里塚闘争での裁判闘争の比重がかつてなく高まっています。土地収用法(事業認定)が失効したため、未買収地の取り上げに、反動司法権力と結託した空港会社側の提訴が増えているためです。
■この6、7、8月と三つの裁判が判決言い渡しを迎えます。6月26日は、反対同盟が提訴した暫定滑走路工事認可処分取り消し訴訟の判決です(午後1時30分千葉地裁=6月2日付ブログ参照)。この裁判は天神峰や東峰に住む空港反対農民の生活権を破壊する「国家犯罪」そのものを裁く裁判です。ジェットブラストや頭上40メートル飛行など、およそ常識では考えられない人権侵害を止めさせる裁判です。しかし、現在の反動化した司法当局・堀内明裁判長の判決は予断を許しません。
■7月11日には、6カ所の一坪共有地をめぐる控訴審の判決が東京高裁で予定されています(午後1時15分)。この裁判は、空港会社が2002年12月に提訴し、2006年6月に一審反動判決が下りた裁判です。同年10月に第1回の弁論が行われた後、わずか3回の弁論を行っただけで、今年5月7日、早期結審が強行された裁判です。結審から判決言い渡しまでわずか2カ月という、この点でも聞いたことのない短さです。小林克己裁判長の強引な訴訟指揮は「始めから結論ありき」を伺わせるものです。反動判決を許さない傍聴闘争の強化が求められています。
■さらに8月には2期工事差止訴訟の控訴審判決が予定されています(具体的期日はまだ決まっていません)。

「司法改革」とのたたかい

■東峰の森破壊―新誘導路建設、成田クリーンパークの覆土による閉鎖、暫定滑走路3500メートル化にむけたキャンペーンなど、現地における攻撃の強まりとともに、裁判をとおした三里塚攻撃が今、強まっています。この背景には小泉「司法改革」が横たわっています。
■小泉首相は、2001年12月「司法制度改革推進法」を制定し、みずからが本部長になって「司法制度改革推進本部」を発足させ、2002年3月に「司法改革の推進計画」なるものをまとめました。これに基づいて2003年に制定されたのが「裁判の迅速化に関する法律」です。三里塚裁判での拙速審理、早期結審策動の根拠になっている法律です。「司法改革」では、ほかにも2004年に裁判員制度の導入が決定され、労働法分野でも労働基準法、組合法を骨抜きにする法律改正が意図されています。こうした反動的「司法改革」の狙いを暴き、打ち砕く闘いが求められています。
■6〜8月の三里塚裁判判決言い渡しに千葉地裁、東京高裁を圧倒する傍聴を実現しよう。

2007年06月09日

●農民と労働者は絶対ひとつになれる

――労働者の集会で反対同盟が熱烈なアピール(6月9日)

労働者集会でアピールする反対同盟
6月9日東京都内で開かれた労働者集会でアピールする反対同盟

「農民と労働者はひとつになれる」とアピールする市東孝雄さん
「農民と労働者は絶対ひとつになれる、それが今だと思います」と
熱烈にアピールする市東孝雄さん

1680名の熱気にあふれた集会(代々木公園)
「ふざけるな!労働者はもう黙ってないぞ!」
1860名の熱気にあふれた集会(代々木公園)

意気高くデモに出発
「労働者の団結で革命やろう」と意気高くデモに出発

■反対同盟は6月9日、東京・代々木公園で開かれた労働者集会に北原鉱治事務局長、鈴木幸司さん、市東孝雄さん、鈴木謙太郎さん、伊藤信晴さん、宮本麻子さん、野平聰一さんが参加、代表して北原さんと市東さんが、熱烈なアピールを行いました。
■北原さんは三里塚が41年間反戦の砦として闘い続けていることを述べ、「今の政治が君たち若い人たちに本当に未来をもたらすんだろうか」と怒りを込めて、改憲・戦争へと突き進む安倍政権を批判しました。大学キャンパスでの学生の逮捕、自衛隊イラク派兵の継続、そして成田での農地法による農地取り上げといった諸反動を厳しく弾劾した上で、「若い諸君とともに成田空港の廃港をめざし、三里塚は闘い抜く。君たちの未来を作るために三里塚はともに闘っていくことを反対同盟は宣言します」と力強くアピールしました。
■続いて市東さんが自らの農地取り上げ問題に踏まえ、農民をつぶし、戦争に突き進む安倍政権と対決するために、「どんどん輪を広げていきたい」「農民と労働者は絶対ひとつになれる」と連帯を呼びかけました。
■集会には1860人の労働者、学生、市民が集まりました。「青年労働者をあくどく搾取して、戦争に突き進む安倍・御手洗をぶっ倒そう。職場から大反乱を起こそう」「私たちは奴隷じゃない。この社会を動かしているのは労働者だ。労働者には国を止める力もあるんだ。団結して闘おう」次々と青年労働者から怒りと決意に満ちた言葉語られました。
■自分たちが儲けるためには「農民はいらない」という安倍・御手洗。全てを労働者のせいにし、犠牲を押しつけて生き延びようとする安倍・御手洗。共通の敵に対して本当に「ひとつになるのは今」なんだというがっちりとした連帯をこの集会で築くことができました。


市東さんの発言デモ

2007年06月11日

●菅原裁判長は提訴を却下するべき

――不当な訴訟指揮を許すな

 6月18日、市東孝雄さん耕作権裁判の第3回弁論が千葉地裁(午前10時30分)で開かれます。市東さんの畑を守るための重要な裁判です。全力で傍聴闘争に集まってください。
 この裁判はそもそも、1971年の大木よねさんへの強制収用以来初めて、反対同盟員の農地取り上げが問題になっている裁判です。しかも土地収用法で取れなかった農地を農地法によって奪おうという、法の破壊を絵に描いたような不当な裁判です。法廷を包囲し、裁判所と裁判長を監視・圧倒する傍聴闘争を実現しましょう。

 4月23日の弁論で裁判長から釈明を求められた空港会社側は5月17付で準備書面2を提出しました。その内容は、回答拒否に近い敵意に満ちたものでしたが、「公図と空港会社提出図面とのはなはだしい違いはなぜ生じたのか」等について、何ら確たる資料、根拠を保有していないことも暴露されました。

 当面の争点は、実体審理に入ろうとする空港会社およびそれに加担する裁判長と、提訴そのものの却下を求める市東さん側の攻防です。
 「空港会社の明け渡しを要求している土地がどこであるのか」が明らかにならないかぎり、裁判は前に進めるわけがありません。とりわけ、市東さんがかつて1度も耕したことのない畑まで「不法に耕作している」として「明け渡し要求」の対象に含まれているというデタラメさ、これほど根拠のない対象地の特定を前提とした提訴が許されるはずがありません。訴権の乱用にあたります。菅原裁判長は直ちに提訴は却下すべきです。

 5月17日に、鈴木幸司さん夫妻の一坪共有地裁判のあとの報告交流会で一瀬敬一郎弁護士は「三里塚をめぐる裁判闘争の位置づけが変わってきている」「裁判闘争の取り組み自体を圧倒的に強めよう」と提起されました。そのとおりだと思います。
 特に今回の弁論は、前回、菅原崇裁判長が試みた「市東さん側からの求釈明の禁圧」をはね返すことができるかどうかという重要な弁論です。不当な訴訟指揮を許さないためにも、傍聴への取り組みが問われています。
 6月18日、ぜひとも千葉地裁にお集まり下さい。

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2007年06月13日

●「軍事使用認める場合もある」

――小泉・成田市長が空港の軍事使用に「前向き発言」。空港の軍事使用許すな!

■成田市の小泉一成市長が今年3月、『成田市国民保護計画』の報告と質疑のあった全員協議会で成田空港の軍事使用問題について答弁しました。「軍事使用した場合、しなかった場合、どちらで住民の安全が確保されるか」「住民の安全が軍事使用によって守られるなら(軍事使用を)認める。」「軍事使用しないと住民の安全が脅かされるなら認める」と述べていたことが明らかになりました。
■とんでもない発言です。「軍事使用した方が住民が安全になる場合」など百パーセントありえません。軍事使用=軍事基地になることで空港が標的になり、逆に危険が圧倒的に増すのです。これは常識です。しかも、成田の軍事使用とは米軍の使用です。今年1月5日の読売新聞報道では日米共同作戦計画「5055」の実戦化への動きが報道され、その中心テーマが米軍による空港・港湾の軍事使用であり、中でも成田空港の使用が名指しで求められていることが暴露されました。
■反対同盟は、この米軍の成田空港軍事使用問題を取り上げて、3月24日と4月13日の2回、市長あての公開質問状を出して追及しました(それぞれ3月24日付4月14日付の本ブログ参照)。「米軍が軍事使用を実際に要求してきたら反対するのか」という趣旨です。
■回答は「その時になってみないと分からない」旨の無責任なものでした。今回暴露された小泉市長の発言と重ね合わせて考えて見ると、「米軍から使用を求められた場合には賛成する」という腹積もりであることがあらためて明らかになりました。
■歴代市長の答弁は「成田空港は民間空港だから軍事使用はありえない(と信じている)」「あってはならない、ないことを願う」という答弁でした。これらの答弁と比べても小泉市長の軍事使用肯定発言は際立っています。
■3月31日に発効した成田市の国民保護計画で、「成田空港が攻撃を受けた場合の対処」が想定されているのも、成田空港の軍事使用を前提に考えていることが見てとれます。国民保護計画は「防災訓練」のような装いをとりながら、実際は住民を戦争に動員していくためのものです。
■反対同盟は小泉市長と国民保護計画をさらに追及していきます。

2007年06月14日

〔第34話〕お願い!まっすぐに

サツマイモの苗を植えつける穴を開けている
写真1
サツマイモの苗を植えているところ
写真2
 ただ今、サッマイモ、ネギの植え付け、真っ盛りです。特にサッマイモの苗は、植え付けた後の天候で、生育に大きな差が出来ます。闘争に裁判にと、日にちの制約がある中で、天気をニラミながらの植え付けとなります。
 写真1は、サッマイモ苗を植え付けする所に穴を空けている所です。写真2が均等に空けた穴に芋苗を植え付けしている所になります。穴空け作業は一見簡単そうに見えますが、キチッと真上に空けないと、芋の収穫する前の芋ヅル切りがエラく面倒になります。

 そこで一句
鼻歌を
  歌っていいが
     曲げないで


ネギを植えているところ
ネギを植えているところ

●〃反戦の砦・三里塚つぶし〃を跳ね返す大結集を

――6・16現地闘争への訴え

東峰の森5月15日撮影
東峰の森5月15日撮影

東峰の森6月5日撮影
東峰の森6月5日撮影

■反対同盟は、「東峰の森破壊を許すな! 新誘導路建設阻止! 北延伸工事阻止!」をかかげた6・16現地闘争への全力結集を訴えます。国土交通省・空港会社による理不尽極まりない村の破壊、人権侵害、国家犯罪を吹き飛ばすような熱気と怒りの大結集をお願いします。
■場所は萩原進さんの畑で通称「清水の畑」です。昨年10月8日に全国集会をやりました。5月12日に緊急現地闘争を行った畑です。清水の畑に行く農道も今年2月27日から始まった森伐採のためのフェンス工事で封鎖されました。通称竹やり街道と呼ばれていたもう1つの出入り用道路も封鎖され、約200メートル西側に迂回させられました。そして、畑のまわりはフェンスだらけです。
■森の伐採自体も連日強行されています。6月5日に萩原進さん宅から撮った写真を5月18日に撮ったものと比べて下さい。中央がザックリ切り取られ、機動隊の監視台や官制塔までが丸見えになっています。
■この東峰の森をめぐっては、まだ仮処分裁判がつづいているのです。1月23日、千葉地裁民事第4部の滝沢孝臣裁判長は仮処分申請却下の決定を下しましたが、この決定は信じられない事実誤認に基づいて行われたことが明らかとなりました。そして今、現在東京高裁民事第19部で審理中です。裁判はまだ終わっていないのです。
■「事実誤認」とは、「東峰の森がもともとの空港計画に含まれていた」という滝沢裁判長の認定を指します。東峰の森が空港計画に含まれていたなどという事実はありません。北延伸計画にともなって、「大型機」を通せる誘導路がないため、「森」を新たに空港計画に組み入れて新誘導路を造ろうとしているのです。だから「空港計画の変更認可」が必要になり、大問題になっているのです。

 41年の真価をかけて

■空港会社は、仮処分の抗告決定が降りない内に、4月23日、「森」の伐採工事を開始しました。何度にもわたる「森を保全する」との約束=契約違反、信義違反。それを国家(空港会社は民営化したとはいえ100パーセントの株を国が保有している)が率先して行っているのです。三里塚闘争はこういう住民無視を徹底的に告発する闘いとして41年間闘われてきました。そして今再びその真価が問われています。
■そして、新誘導路工事のための準備も開始されました。
■一方、北延伸のために滑走路や誘導路を建設するための国道51号線のトンネル工事も連日強行されています。北と南で反対同盟と空港反対農民を〃絞殺〃するような攻撃が展開されています。
■「暫定滑走路を3500メートルに」という攻撃も強まることは明らかです。安倍政権の改憲・戦争攻撃と一体で三里塚破壊の攻撃が強まっているのです。労農学の大結集を訴えます。

2007年06月15日

〔第35話〕肌で感じた不屈の三里塚(投稿)

 反対同盟農家の農作業を手伝いに来て下さった方からお便りが届きましたので紹介します。(見出しはブログ管理者)
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 6月11日、久々に萩原さん宅に援農に入りました。
 当日は朝から雨が降っており、こりゃ中止かな…と思っていたら、成田に着くとそうでもなく、何とかやれました。
で到着後、萩原家の人々にあいさつして、今日は何をやるのかな〜と畑に出て見ると、ばっさり切り開かれた東峰の森が!管制塔が丸見え!週刊三里塚で知ってはいたものの、やはり写真だけではわからないもので、ふつふつと怒りが湧いてきました。
 作業は翌日出荷する野菜の収穫でした。キュウリ、なす、ズッキーニ、玉ねぎ、空豆にニンジン。今年は冬の寒さが足りず、玉ねぎなどは半分以上トウがたってしまい処分するはめに。農家では珍しくないことだそうですが、自然相手の仕事は本当に大変です。
 それでも野菜はガンガン育ってきており、食事の際には採れたてをたんまりいただきました。中でもズッキーニの天ぷらというのは初めてで感動しました。あと萩原家自家製ピーナッツみそも美味しかったです。
 もちろん食べてばかりではいけません。萩原進さんや富夫さん、現闘のかたの足手まといにならないように仕事も頑張りました。今回はちょっとだけトラクターにも挑戦。
 午後からまた雨が降り出し、カッパを着込んで収穫していると、さっさとやんで強烈な陽が射してきたり。困ったお天気でしたが、何とかやりぬきました。
 萩原さんの離れの畑は鉄板フェンスで囲まれ、森は伐採されています。しかし萩原さん達は全く動じず、黙々と農作業に打ち込んでいます。反対同盟を守り抜こう。労働者と農民の連帯で三里塚闘争に勝利しよう。6・16をはじめ現地闘争に集まろう! 私も筋肉痛をおして決起します。

(東京・K)


●「東峰の森」伐採の差し止め申立棄却弾劾!

6月15日付毎日新聞
6月15日付毎日新聞(千葉版)

●千葉地裁を包囲する労農学の傍聴闘争を

――6・18市東耕作権裁判第3回弁論へ

■市東孝雄さんの耕作権裁判・第3回弁論が6月18日午前10時半から千葉地裁第405号法廷で開かれます。千葉地裁を包囲する大傍聴闘争を実現したいと思います。多数の結集をお願いします。
■前回、4月23日、突如裁判長が交代し、空港会社寄りの訴訟指揮を行なうという暴挙が強行されました。空港会社が市東さんに求める「明け渡しの畑」の特定では、きわめてデタラメな図面が使用されています。そのため畑の場所をめぐる求釈明を市東さん側が行ったことに対して、菅原崇裁判長は裁判の実質審理(本案と呼ぶ)に入ることを促し、求釈明の禁圧に出てきたのでした。
■菅原裁判長は、求釈明の中止を要求するとともに、訴状に対する認否の主張を行なうように迫ってきたのです。訴状に対する認否とは、裁判の中身に入るということです。そんな要求を認めることはできません。市東さん側弁護団は、「畑を特定する根拠も薄弱な提訴は訴権の乱用だ」として、明け渡し要求の畑を特定した根拠について、不審点を釈明するように求めています。釈明内容によっては、実質審理に入る前に提訴却下の妥当性が益々はっきりするからです。
■6月18日の弁論で、市東さん側弁護団は「本案前の答弁」を行って、実質審理に入る前に弁護側の主張を展開します。提訴を却下すべき理由を主張し、空港会社側と裁判長を追いつめる予定です。
■法廷内と一体となった法廷外の闘いが問われています。昨日(6月14日)、東峰の森をめぐる仮処分裁判で即時抗告の棄却決定が東京高裁によって強行されました。司法の反動化をも背景にした裁判所の攻撃が、すべての三里塚裁判で進行しています。全力を挙げた傍聴闘争への取り組みをお願いします。

2007年06月19日

●市東さん、弁護団先頭に
菅原裁判長の訴訟指揮を押し返す

――6・18市東耕作権裁判第3回弁論

裁判報告会

■6月18日、市東耕作権裁判の第3回弁論が千葉地裁で闘われました。約100人の傍聴闘争参加者が千葉地裁を取り巻き、菅原崇裁判長による偏った訴訟指揮を押し返しました。
■午前10時30分、地裁405号法廷で弁論開始。
■弁護団に2人の弁護士が新たに加わり今回は、6人が出席しました。葉山岳夫主任弁護人と一瀬敬一郎弁護士がそれぞれ「提訴の却下を求める本案前の答弁」と「反論の準備書面」を約40分間陳述。
■陳述を終え、一瀬弁護士が「NAA側が畑を明け渡せと言っている畑の特定について、重大な疑義がある。畑の形状も著しく違う。客観的な根拠となるものがあるのであればその証拠を出してほしい」と要求した時、菅原裁判長がさえぎって「主張が違うのであれば、被告の方から出してほしい」とNAAに助け舟を出しました。前回(4月23日)につづく露骨な訴訟指揮です。
■市東さんが怒りを爆発させました。「そっちが提出した図面と現況とぜんぜん違う。なぜ違うのかはっきりさせないと裁判は前に進まないよ。訴えたのはそっちだろう」と抗議。
■傍聴席からも口々に「訴えた側が釈明するのが順序だ」「こんな裁判があるか」「裁判長は公平な訴訟指揮を行え」など弾劾が発せられました。
■勢いに気おされた菅原裁判長は傍聴人のひとりに向かって「その男退廷」と強権を発動したのです。
■廷内は騒然となりました。市東さんと弁護団、北原事務局長、萩原進さん、鈴木幸司さんらが抗議しました。
■10分間の中断後、弁論が再開されました。遠藤憲一弁護士が「本案前の答弁を行ったわけだから、それについてのNAA側の主張を行うべきだ」と裁判長に促しました。
■大口昭彦弁護士も「市東さんが占有しているその権限の解明に入る前に畑の特定の問題を解明するのが先決ですよ」と畳みかけました。
■さらに「NAA側と市東さん側が両方主張しあって、どちらが正しいか、判定する、という性質のものじゃない。訴えた側が明け渡しを要求する範囲をここからここまでと特定するのが筋ですよ」と葉山弁護士。
■NAA側代理人は「被告側から実測測量図が出されるのを待って、こちらの資料を出すかどうか検討する」とすりぬけようとしました。
■しかし、一瀬弁護士が再び立って「土地の所在・地番が食い違っているかもしれないという根本的な問題が問われているのだから、はっきりさせないと前に進めない。場所の特定に関わる客観的な資料があるのかないのか、ないならないと空港会社側は答えるべきですよ」と迫りました。
■裁判長もついにかばい切れなくなり「そういう資料はあるのですか」とNAA側に質すとNAA側は「検討します」と答えざるをえませんでした。そして7月18日までに提出することを約束させられたのです。
■露骨にNAA寄りの訴訟指揮を行ってきた菅原裁判長およびNAAへの重大な反撃が、成功した瞬間でした。
■法廷はこのあと次回期日を10月1日(月)午前10時30分と決めて終了しました。

勝利感にあふれて裁判報告会

■場所を移して、裁判報告会がマスコミ記者も交えて行われました。全員が裁判長の反動的訴訟指揮に一矢報いたとの勝利感にあふれていました。
■司会の伊藤信晴さんから、弁護団に2人の新しい弁護士が加わってくれたことが紹介され、市東さんがあいさつを行いました。「裁判長が国側の人間だということがよく分かった。弁護団とともに私も声を荒げましたが、今日以上の闘いをさらに今後やっていきたい」ときっぱり発言。
■弁護団から弁論の解説があり、質疑応答が行われました。そして北原事務局長が発言に立ちました。「ひどい裁判長だ。正義を正すのが裁判の意義でしょう。あの訴訟指揮はどういうことか。しかし、今日は弁護団・傍聴席一体となった闘いで高揚してきた。弁護団に拍手を送りましょう」と葉山弁護士らの奮闘を称えました。
■「市東さんの農地取り上げに反対する会」から吉川ひろし県議が感想を述べました。「裁判長の顔が、NAAに向けるときと市東さんに向けるときとぜんぜん違う。NAAに向けるときは優しく、市東さんの方に向けるときは厳しく。まったく露骨で不公平です。だいたい裁判長自身『公平にやってます』ということは、『公平にやってない』と自分で言っているようなものです。私も議会の中でも声を上げていきます」と発言し拍手を受けました。
■残土・産廃問題に取り組むネットワークの人も「あんなだらしない裁判長にあきれた。『若輩者ですが』などと言うのなら、もっとしっかりした裁判長を出せ、と言いたい。大勢の傍聴者が心強いです。闘いはこれからです。頑張りましょう」と力強い発言。
■最後に萩原進事務局次長がしめくくりました。「今日は一歩押し返したが勝ってかぶとの緒をしめよ、の精神で行きたい。次回は10月1日なので、全国集会前に今回を引き継ぎ闘おう」
■次回は10月1日(月)午前10時30分です。市東さん、弁護団、反対同盟、「反対する会」一体となった闘いでNAAを追いつめよう。


2007年06月21日

“三里塚つぶし”に反撃の喚声

――目の当たりにする伐採、185名の怒り爆発

(6・16現地闘争)

185名が怒りのデモ行進北原鉱治事務局長萩原進事務局次長
鈴木幸司さん市東孝雄さん韓国・ピョントンサから連帯のあいさつ動労千葉・後藤俊哉さん関西実行委・松原康彦さん地域を引き裂くフェンスに怒りを込めて

 6月16日、東峰・萩原さんの畑で「東峰の森」伐採弾劾、新誘導路建設阻止現地闘争が185名の結集で闘われました。
 折しも「東峰の森」伐採差し止めの仮処分申請が、東京高裁で却下されたばかり。集会はこの反動決定への怒りも新たに、断固たる反撃の闘いとして勝ち取られました。
 伐採を目の当たりにして怒りが頂点に達している参加者に対し、反対同盟から「勝利の道は農民と労働者ががっちりと手を結んで闘い抜くこと」と力強く提起しました。また韓国からピョントンサ(平和と統一を開く人々))の皆さんが参加され、熱い連帯の言葉がをいただきました。
 集会で反撃への決意をみなぎらせた参加者は、18日の耕作権裁判でまさに焦点になっている市東さんの畑まで、熱気あふれるデモをやり抜きました。
 
以下、集会での発言をかいつまんで紹介します。

北原鉱治事務局長
 資本家の利益のために、森も農地もどんどんつぶすとは全く許せません。この暴挙を聞いて、今日新しくこの地に集まったという話を何人もの方から聞きました。代償を求めない闘いを勝利するまで貫徹しよう。

萩原進事務局次長
 仮処分に対する高裁の却下決定は、一審の誤っていた部分をただ削除して、なかったことにしている。およそ裁判とは言えません。空港建設はこういうやり方でしか造れないことを端的にあらわしています。こんなことが世の中で通るはずがありません。
 暫定滑走路を北だけじゃなく南にも伸ばせと、地元の経済界をはじめ、あちこちで騒ぎ始めています。これが北延伸の狙いなんです。北延伸で我々を追い出して、南へ延ばそうというのが本音なんです。政府はアジアにおける空のチャンピオンになろうとしているが、三里塚41年の闘いがぎりぎりと政府を締め上げている。新たな攻撃も、今の北延伸のやり方を見据えて闘えば必ず勝てます。
 先日東京で農民のトラクターデモがありました。2年前、韓国では労働者と農民が一緒になって機動隊と対峙して闘った。こういう状況を国会前でも作ろうじゃありませんか。労働者の皆さん、もう一歩も二歩も農民の中に飛び込んでほしい。労農連帯を三里塚から作っていこう。

鈴木幸司さん
 ブッシュがなんと言おうと安倍がなんと言おうと2度と戦争をやってはならない。労働者、青年と一致団結して、戦争をやるための空港なんかつぶそうじゃないか。

市東孝雄さん
 仮処分申請の棄却は何度聞いても腹立たしい。そこに住んでる者が悪い、造ればどうにかなる、そういう卑劣なやり方は絶対許しておけません。
 私の裁判も三里塚41年を受けた闘いとして頑張りたい。労農連帯という形で農民と労働者がひとつになって闘う、まさにそれが今だと思います。

韓国・ピョントンサの皆さん
 この地に初めて来ました。そして権力のやっていることに驚き、怒りました。ピョンテグでは、まず日本の植民地時代に、次にアメリカの軍事基地のために農民が叩き出しにあいました。数年前からの3度目の強制退去攻撃では軍隊も動員されましたが、身を投じて抵抗闘争を闘いました。三里塚の皆さんのように韓国の人民も勝利の確信を持って闘っています。共に闘いましょう。

動労千葉・後藤俊哉さん
 先ほどの韓国の方の話を伺うと、結局やられていることは同じなんです。弾圧されたらどうするか、労働者には団結しかありません。権力はそれを崩そうとするが、そうしたらもっともっと大きな団結を作るんです。三里塚と動労千葉のような労農連帯を全世界に広げようじゃありませんか。

関西実行委・松原康彦さん
 黒野や千葉の財界が暫定滑走路を「3500m」にと言うのは、東峰の住民に「死ね」ということです。絶対に許せない。関西の11ヶ所で三里塚のパネル展をやったが、秋もさらに取り組んでいきたい。こうした取り組みを通して、もう一度三里塚の闘いを全国に広げていきたい。

2007年06月24日

●小林裁判長による反動判決許すな

一坪裁判7・11控訴審判決公判へ

一坪現地調査

2月10日、三里塚周辺に土地を持つ会による一坪現地調査。北原事務局長の一坪共有地の現況を確認している.

 7月11日、午後1時15分から、東京高等裁判所で、一坪共有地強奪訴訟の控訴審判決公判が開かれます。傍聴闘争への多数の参加を訴えます。
 この判決日の指定自体が、5月7日に小林克己裁判長によって行われた突然の結審によって強行されたものです。昨年10月に始まった弁論はわずか3回という少なさです。
 この共有地訴訟控訴審の核心は、一坪共有地が1966年に結成された「三里塚地区周辺に土地をもつ会」という組合による合有地であることをはっきりさせることです。合有とは個人で分割して売買することは禁止されている共有権のことで、組合有と考えていいと思います。普通の共有権は分割して売買することが可能ですが、合有については認められていません。
 ですから空港会社が個人に売買をもちかけて買収する行為は違法であり無効なのです。

 他方、一審で千葉地裁は「全面的価格賠償方式」という名の金銭による強制的取得を認める反動判決を行いました。「全面的価格賠償方式」は、きわめて例外的なケースに認められた特殊な判例であり、三里塚の一坪共有地にはまったくあてはまりません。
 このことは5月17日に菱田の郷(さと)で行われた一瀬敬一郎弁護士のお話でも強調されていました。にもかかわらず千葉地裁は「初めに判決ありき」の立場から特殊な判例を一般に適用できるかのようにコジつけで、NAA勝訴の判決を行ったのです。
 そもそも土地収用法で40年かかっても強奪できなかった一坪共有地を民法で奪おうなどというこ自体が許されない法体系の破壊です。民法を使って実質上の強制収用に等しい権力行使をやろうということです。民法には民事執行という、権力の強制力の発動を可能にする規定があるからです。
 ここで黙って反動判決を許してしまったら、司法反動を一挙に加速させることになります。これは改憲との闘いそのものです。

 小林裁判長による反動判決を阻止するために一坪共有地裁判闘争に集まって下さい。

  記
 7月11日(水)午後1時15分
 東京高等裁判所

2007年06月25日

●「東峰の森」伐採禁止を求める仮処分棄却に東峰区が抗議声明

――「私たちは東峰の森に入会いつづける」

伐採された東峰の森
伐採された東峰の森(中央の木がなくなった部分=6月5日撮影)



■6月12日、東京高等裁判所第19民事部の青柳馨裁判長は、東峰区が東峰の森の伐採禁止を求めていた仮処分の即時抗告について、棄却の決定を下しました。東峰区と仮処分弁護団ははこれに対して6月23日、抗議声明を発出し、青柳裁判長と東京高裁を弾劾しました。
■そもそも1月23日に行われた一審千葉地裁の棄却決定がでたらめでした。滝沢隆臣裁判長は「東峰の森は最初から空港計画に含まれていた」だから「東峰区と交わした「東峰の森の保全の約束は契約としては成立していない」、それゆえ、「伐採を禁止する理由はない」と、「仮処分申請の棄却決定」を強行しました。東峰区はこの点を最大の問題として、2月2日即時抗告を行ったのです。
■今回の高裁決定で、青柳裁判長は、この最大の問題点についてどう言っているでしょうか。東峰区の主張は認めたのです。ところが、結論は何も変わらないのです。
■さらに空港会社の約束違反について、青柳裁判長は、次のような論理以下のコジつけで二重にかばっています。
■「何らかの事情の変更が生じた場合には、約束が、撤回される余地があることは東峰区も暗黙の内に了解していた」旨述べて、東峰区側が「事情変更の場合には東峰の森は伐採してもかまわない」という暗黙の了解を与えていたとしているのです。
■冗談ではありません。部落の命とも言うべき東峰の森について、東峰区が、これを「伐採してよい」などと、了解を与えるはずがありません。青柳裁判長は何を根拠にこのようなウソを「決定」の中で公然と述べているのでしょう。
■抗議声明は「高裁は司法としての役割を果たすのではなく、同社のだまし、詭弁を積極的に擁護したことに憤っている。私たちは決して屈しない。同森に入り会い続ける」としめくくっています。空港会社と東京高裁は、またひとつ、空港反対農民を止むに止まれぬ闘いに奮い立たせる国家的犯罪行為をつけ加えたのです。
■私たちは東峰区の抗議声明を支持し、連帯して暫定滑走路の閉鎖まで闘います。

2007年06月27日

●新誘導路工事の着工弾劾しよう

空港会社、新誘導路建設の準備工事を強行

工事1
6月26日、新誘導路建設の準備工事着工が強行された

工事1

工事1

工事1

■6月26日、空港会社は「東峰の森」伐採に引き続いて、新誘導路を造るための準備工事に着手した。工事は、本格工事のための目隠しフェンス作り。
■新誘導路は東峰区を東西に分断し、地区西側部分を完全に空港の中に囲い込んでしまう生活破壊攻撃だ。さらに東峰の森のど真ん中に幅30メートルの誘導路を通すことになる。これは、東峰区に対する宣戦布告だ。7月闘争の高揚で反撃しよう。

2007年06月28日

●東峰の森の仮処分(即時抗告棄却)で東峰区と弁護団が抗議声明(全文紹介)

東峰の森破壊1
東峰の森は写真のように破壊された(6月26日撮影)

東峰の森破壊2
上の写真の南側部分も写真のように破壊されている(6月26日撮影)

■東峰の森の仮処分裁判における東京高裁青柳馨裁判長による即時抗告棄却に対して、6月23日に東峰区と弁護団が抗議声明を発したことは6月25日付けで報告しました。
■抗議声明の全文が明らかになりましたので掲載します。森の破壊に負けず空港会社と対決しぬく東峰区とともに、北延伸阻止・暫定滑走路閉鎖へ闘争陣形を強化しよう。

(東峰区の声明文)

●新誘導路工事着工を弾劾しよう

――7、8月闘争陣形の強化で反撃を

新誘導路工事着工弾劾
6月26日から強行された東峰のフェンス張り工事。右側が小見川県道トンネル入り口
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 6月26日、空港会社は新誘導路の建設工事に着手しました。場所は、6月26日付で報告したように、東峰十字路のすぐ西側=小見川県道の天神峰トンネル入り口。2台の大型クレーンと数十人の作業員、ガードマンを動員した工事用目隠しフェンスの建設です。周りを私服刑事車両と機動隊のワゴン車がひんぱんに徘徊し、住民と通行の市民を威かくしています。
 工事の主たる目的は、新誘導路を天神峰トンネルの上に通すためのトンネルの補強。そして現在の生活道路(旧小見川県道)について、東峰神社入り口より東側をすべて廃止し、南側に迂回させる「切り回し」です。
 空港会社は東峰区の抗議も無視して、暴力的かつ威圧的に、東峰の森を伐採し、新誘導路建設を開始したのです。度重なる住民無視に東峰および天神峰住民のの怒りは頂点に達しています。2009年度末とされる北延伸開港予定に間に合うことが一切に優先する、という41年変わらぬ農民切り捨ての態度です。
 新誘導路建設は、東峰区を東西に分断し、部落西側部分を完全に空港の中に囲い込んでしまいます。さらに東峰の森と部落のど真ん中に幅30メートルの誘導路を通して、残った森と部落の環境を決定的に破壊する生活破壊です。これを意図的に行おうとしています。
 このように、無理に無理を重ねて北延伸をしても「アジア近距離便しか飛ばせない」「国際空港としては短すぎる」という寸足らずの滑走路でしかないのです。
 だから「3500メートル化」などと叫び出していますが、東峰・天神峰を更地にしなければ、できない話。反対同盟と空港反対農民がいるかぎり、絵空事です。
 東峰区と連帯し、7月闘争の高揚で断固反撃しよう。夏の闘いの過程で、闘争陣形を決定的に強化し、この新たな国家犯罪を告発・追及しよう。

2007年06月30日

〔第36話〕嬉しいイテテッ

イテテテテッ!
顔を出したジャガイモ

 ジャンクフードの定番ホテトチップ、昨年はじゃがいもが全国的に不作でホテトチップの分量を減らさなければならない程深刻だったそうです。ジャンクフードとは無縁の我がジャガイモも、昨年はいまひとつでした。
 しかし今年作柄は最高です。機械で掘り取ると形の良いイモがゴロゴロと土から顔(^O^)を出します。掘り取ったイモはコンテナに入れて、運びますがすぐにいっぱいになって運び出すのが大変です。(-_-#)

そこで一句

豊作も

嬉しさ半分

腰痛む

●ダイオキシン埋めたままの覆土を許すな

――クリーンパークの覆土工事を強行

クリーンパークで行われている覆土工事
クリーンパークで行われている覆土工事(6月29日撮影)
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■成田市の一般廃棄物意処分場(成田クリーパーク)で、覆土(ふくど=埋め立てたゴミに土をかぶせただけで閉鎖すること)工事が5月から行われていたことが判明しました。
■覆土のための土は外部から持ち込むのではなく、場内の盛り土を掘り崩して行われていたため、外部からは判明しにくかったのです。(写真)
■仮に覆土が終わったとしても毒物流出の危険はつづくわけですから、成田市と空港会社への追及の闘いを強めなければなりません。
■そもそも毒(ダイオキシン)をそのままにして埋め立てることは許されません。反対同盟の8回にわたった公開質問状と回答のやりとりで問題点はますます深刻になっています。市は回答を居直ったままです。
■とくに小泉市長に変わってからの態度はひどいものです。「地下水の調査を行うのになぜ(地下水の流れの)下流でなく、上流の地点を選んだのか」という点に何も答えていません。クリーンパークより上流の地点の地下水を採取しても、汚染してるかどうかのチェックに何の意味もないことは子どもでも分かることです。
■さらに、「毒物流出に備えた万全の対策」と称して、浄化壁を造るとしているものの、一番安全と市が認める「全周の建設(ぐるりと360度取り囲む浄化壁の設置)」方式をなぜとらないのか、についても何も答えていません。
■他にもいくつもの、市がほうかむりしたままの質問事項があります。反対同盟は、これらの点についてさらに追及をつづけ、クリーンパーク毒物の全量撤去にむけて闘います。暫定滑走路北延伸強行と一体の環境破壊を絶対に許しません。

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