“三里塚つぶし”に反撃の喚声

――目の当たりにする伐採、185名の怒り爆発

(6・16現地闘争)

185名が怒りのデモ行進北原鉱治事務局長萩原進事務局次長
鈴木幸司さん市東孝雄さん韓国・ピョントンサから連帯のあいさつ動労千葉・後藤俊哉さん関西実行委・松原康彦さん地域を引き裂くフェンスに怒りを込めて

 6月16日、東峰・萩原さんの畑で「東峰の森」伐採弾劾、新誘導路建設阻止現地闘争が185名の結集で闘われました。
 折しも「東峰の森」伐採差し止めの仮処分申請が、東京高裁で却下されたばかり。集会はこの反動決定への怒りも新たに、断固たる反撃の闘いとして勝ち取られました。
 伐採を目の当たりにして怒りが頂点に達している参加者に対し、反対同盟から「勝利の道は農民と労働者ががっちりと手を結んで闘い抜くこと」と力強く提起しました。また韓国からピョントンサ(平和と統一を開く人々))の皆さんが参加され、熱い連帯の言葉がをいただきました。
 集会で反撃への決意をみなぎらせた参加者は、18日の耕作権裁判でまさに焦点になっている市東さんの畑まで、熱気あふれるデモをやり抜きました。
 
以下、集会での発言をかいつまんで紹介します。

北原鉱治事務局長
 資本家の利益のために、森も農地もどんどんつぶすとは全く許せません。この暴挙を聞いて、今日新しくこの地に集まったという話を何人もの方から聞きました。代償を求めない闘いを勝利するまで貫徹しよう。

萩原進事務局次長
 仮処分に対する高裁の却下決定は、一審の誤っていた部分をただ削除して、なかったことにしている。およそ裁判とは言えません。空港建設はこういうやり方でしか造れないことを端的にあらわしています。こんなことが世の中で通るはずがありません。
 暫定滑走路を北だけじゃなく南にも伸ばせと、地元の経済界をはじめ、あちこちで騒ぎ始めています。これが北延伸の狙いなんです。北延伸で我々を追い出して、南へ延ばそうというのが本音なんです。政府はアジアにおける空のチャンピオンになろうとしているが、三里塚41年の闘いがぎりぎりと政府を締め上げている。新たな攻撃も、今の北延伸のやり方を見据えて闘えば必ず勝てます。
 先日東京で農民のトラクターデモがありました。2年前、韓国では労働者と農民が一緒になって機動隊と対峙して闘った。こういう状況を国会前でも作ろうじゃありませんか。労働者の皆さん、もう一歩も二歩も農民の中に飛び込んでほしい。労農連帯を三里塚から作っていこう。

鈴木幸司さん
 ブッシュがなんと言おうと安倍がなんと言おうと2度と戦争をやってはならない。労働者、青年と一致団結して、戦争をやるための空港なんかつぶそうじゃないか。

市東孝雄さん
 仮処分申請の棄却は何度聞いても腹立たしい。そこに住んでる者が悪い、造ればどうにかなる、そういう卑劣なやり方は絶対許しておけません。
 私の裁判も三里塚41年を受けた闘いとして頑張りたい。労農連帯という形で農民と労働者がひとつになって闘う、まさにそれが今だと思います。

韓国・ピョントンサの皆さん
 この地に初めて来ました。そして権力のやっていることに驚き、怒りました。ピョンテグでは、まず日本の植民地時代に、次にアメリカの軍事基地のために農民が叩き出しにあいました。数年前からの3度目の強制退去攻撃では軍隊も動員されましたが、身を投じて抵抗闘争を闘いました。三里塚の皆さんのように韓国の人民も勝利の確信を持って闘っています。共に闘いましょう。

動労千葉・後藤俊哉さん
 先ほどの韓国の方の話を伺うと、結局やられていることは同じなんです。弾圧されたらどうするか、労働者には団結しかありません。権力はそれを崩そうとするが、そうしたらもっともっと大きな団結を作るんです。三里塚と動労千葉のような労農連帯を全世界に広げようじゃありませんか。

関西実行委・松原康彦さん
 黒野や千葉の財界が暫定滑走路を「3500m」にと言うのは、東峰の住民に「死ね」ということです。絶対に許せない。関西の11ヶ所で三里塚のパネル展をやったが、秋もさらに取り組んでいきたい。こうした取り組みを通して、もう一度三里塚の闘いを全国に広げていきたい。

  

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