●3・30大結集に向けて――2008年の闘争課題(2)

「年間飛行回数30万回への拡大」許すな

■12月31日、新聞各紙は「航空局の成田空港課を羽田空港再拡張室と統合して首都圏空港課を新設する」という国土交通省の方針を報じました。これは、安倍政権から福田政権に引き継がれたアジアゲート・ウェイ構想に基づく組織再編です。同構想では「成田か羽田かではなく、両者の一体的運用」をうたっていたからです。

日経新聞の記事
日経新聞の記事
--------------------
■12月26日に同じく国土交通省から発表された「成田空港の年間飛行回数を現在の20万から30万回に増大する」という方針も、このアジアゲート・ウェイ構想と一体です。アジアで各国の利権をかけた航空をめぐる争闘戦が激烈に展開されていることを踏まえて、立ち遅れた日本がここに全力で参入するために、その最大の交通基盤である空港容量を拡大しようとしています。とりわけ首都圏では致命的な不足があること、したがって、羽田の再拡張とともに、成田の北延伸後の拡張が避けて通れない政策課題だったのです。
■「30万回」化は暫定滑走路の3500メートル化攻撃と一体です。1月30日、空港周辺4市5町からなる「成田国際空港都市づくり推進会議」の第1回会合が開かれ、この30万回化と3500メートル化の推進にむけた具体的動きを開始しました。
■それにしても、地元農民を完全に無視して「30万回」化を打ち出す政府・国土交通省、空港会社の神経も43年まったく変わりません。飛行回数を1・5倍に拡大することが地元住民、周辺地域にどういう環境被害、生活被害をもたらすか、考えたことがあるのでしょうか。
■しかし、この「30万回」化も暫定誘導路が「へ」の字に曲がり、新誘導路が2カ所の信号で制限される現在の計画では、実現不可能です。どこまで行っても反対同盟と三里塚闘争が立ちはだかっています。攻防の主導権は反対同盟が握っているということです。
■「飛行回数30万回・3500メートル」化を許さないためにも、動労千葉を始めとした労働者と農民の団結が絶対に必要です。地元自治体や利権団体の敵対をはねのけて、反対同盟は闘います。3・30に3000人の大結集をお願いします。
  

カテゴリーにもどる