●田中正造の生き様に圧倒された(投稿)

――反対同盟員とともに「赤貧洗うがごとき」を見て

■4月19日、千葉市教育会館で行われた「赤貧洗うがごとき――田中正造と野に叫ぶ人々=田中正造ドキュメンタリー映画」を反対同盟の市東孝雄さん、萩原富夫さんと共に見てきました。「市東さんの農地取り上げに反対する会」が上映運動の協力団体になっています。「午後と夜の部の2部制。あわせて600人以上の人が集まったそうで、大成功だったのではないでしょうか。

■昨年、「反対する会」が行った9月8日のパネルディスカッションで、パネリストを勤めてくれた藤原寿和さんが、上映会の実行委員長を務め、挨拶もされていました。井村弘子共同代表、吉川ひろし千葉県議、足立満智子成田市議ほか「市東さんの農地取り上げに反対する会」の事務局の皆さんも「スタッフ」の名札をつけて活躍していました。
■この他、同会の会員で、市東さんの裁判でお見かけする顔がここかしこに見られ、三里塚の集会でお目にかかる人も。新鮮な驚きを感じました。八ツ場ダム反対運動などと並んで、「反対する会」のブースも設けられ、ボランティアの人が宣伝していました。パンフレットを購入してくれた人もいたそうです。
■さて、映画の全体については、一足先に、柏市で行われたこの映画の上映会に参加した人が、4月13日付けの本ブログで紹介しているので、そちらにゆずって、ここでは私の感想の一端を述べさせてもらいます。一言で言えば「田中正造という人は生涯、絶対反対を貫き通した闘士だなあ」ということでしょうか。
■時代の制約からくる思想的な不十分性は指摘できるのでしょうが、生き様は、人生のすべてを社会変革と反権力の闘いにささげた「まぎれもない革命家だ」と思いました。
■1973年ころに作られた田中正造を描いた劇映画「襤褸の旗」は見ていたのですが、晩年の姿は省略されていたため、今回の映画で初めて、最後の息を引き取るまで「絶対反対」の闘いを貫いた正造の人生を知り感動しました。
■藤田弓子と湯浅真由美のナレーションがさすがで、小六禮次郎(倍賞千恵子の夫)の音楽がはまっていて、感動を盛り上げていました。
■映写後の池田博穂監督の講演で話されましたが、闘いに没頭するあまり、正造は、50年連れ添った愛妻「カツ」の名前を2度も忘れたことがあるそうです。また、こちらは映画の中での証言で紹介された話ですが、今の言葉で言えば「メタボ」の肥満体を「自分の身の始末もつけられない人間に社会変革をうんぬんする資格はない」旨注意され、以後生涯、酒を一滴も飲まなかった、という意志の強さにも感心しました。
■市東さんは「田中正造というのはすごい人だね」と「絶対反対」を生涯貫いた闘士に、自分の闘いとの共通性を見ていたようでした。萩原富夫さんも感動していたようでした。反対同盟は、数年前の団結旅行で訪ねていますが、栃木県や群馬県に、正造の記念館、資料館などがあるそうです。私も遅ればせながら、足跡を訪ねてみたいと強く思った次第です。
■機会があったら多くの人にぜひ観賞を薦めたい映画です。

※会場ロビーで「市東さんの農地取り上げに反対する会」の方々が宣伝をおこなっていたそうです。向かって右隣は映画会社の宣伝ブースだとか。

  

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