市東さんへの農地強奪提訴に怒りの反撃を

――「私の畑に手をかけたら実力で阻止する」との市東さんの決意に応えよう


10・5全国集会で、今回の提訴を迎え撃つ鮮明な決意を表明する市東孝雄さん
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■10月17日に強行された成田空港会社による市東孝雄さんへの新たな提訴は一から百までデタラメと不当・不法のかたまりです。反対同盟は満身の怒りをもってこの提訴を弾劾するとともに粉砕します。
■そもそも提訴された市東さんの畑は、大正期に市東さんの祖父が開墾し、その後3代、90年にもわたって耕しつづけてきた畑です。1950年代の農地解放の時に手続きが適正に行なわれず、名義の書き換えが行なわれなかった畑です。名義がだれであるにせよ、「90年耕作」という事実によって、その畑は市東さんのものなのです。

■それだけではありません。空港会社による市東さんの農地の買収・取得自体が、デタラメと違法の連続です。当時の空港公団は1988年4〜5月に市東さんの畑を旧地主から買収しました。それ自体が、農業者ではない空港公団による農地の買収であり農地法違反でした。さらにそれを15年以上も空港用地に転用せずに保有し続けたことも同じく農地法違反です。
■さらに、1988年の時の買収を、耕作権者である市東さんに隠して行ったことも重大な農地法違反です。農地法で、小作権者の農民がいる農地について、地主が所有権を他に売ろうとする場合、真っ先にその小作農民に買い取る意志があるかどうかを打診しなければならないのです。当該小作農民が買い取る意志がない場合にかぎり、他の者(今回の場合は空港公団)に売ることができるのです。空港公団はこのような農地法違反の手続きによって、市東さんの底地を取得しました。
■違法に農地を買収した上、そのことを15年間も隠ぺいし続けて、旧地主の藤崎政吉他をそそのかして、地主でなくなったにもかかわらず、市東さんから地代をだまし取らせつづけていたのです。
■加えて、県知事からの解約許可取り付けにあたっては、上記1988年の買収を15年も後になった2003年に行なったように買収時期をいつわり、農地法違反を隠すことで、知事の「許可決定」をだましとりました。こんな暴挙を、事実上の公的機関である空港会社が平然と行なったのです。
■そして、千葉県知事への解約手続きや、2007年10月に行なった提訴(市東耕作権裁判)においては、市東さんの畑について位置の特定を間違え、しかもそれを指摘され、詳細な調査を要求されても居直る理不尽をくり返して来ました。こうした、度重なるデタラメ・違法の上に新たな提訴を強行するなど、断じて認められません。
■ここまで、空港会社が違法に違法を重ね、暴挙をくり返す理由は、三里塚闘争43年の闘いによって政府・国土交通省、空港会社が追いつめられているためです。「成田パッシング(素通り)」と呼ばれる成田の地盤沈下が激しく進行しており、空港政策の危機に焦っているのです。しかし、それもこれも、農民を虫けらのように扱い、暴力につぐ暴力、違法につぐ違法によって空港建設を強行してきた結果の自業自得です。
■土地収用法が失効したため、千葉地裁を収用委員会の代わりに使って、今回のような提訴の乱発で危機乗り切りを図っています。私たち反対同盟は、千葉地裁闘争を現地闘争の一環として全力で闘います。同時に、「畑に手をかけるなら実力で阻止する」と、10・5全国集会で壮絶な決意を表明した市東さんを全力で支え、農地を実力で守りぬく決意を固めたいと思います。今こそ43年の力のすべてをあげて市東さんの畑を守ろう。

  

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