●貨物機の事故は起こるべくして起きた

■本日(23日)午前6時48分、中国・広州発の貨物機・フェデックス80便(MD11型、乗員2人)が成田空港A滑走路で着陸直前に強風にあおられ、着陸に失敗して炎上、二人の乗務員が亡くなりました。
■計画段階から指摘されていた成田空港の危険性が、ついに現実のものとなりました。事故は起こるべくして起きたのです。私たちは成田空港建設への怒りを新たにするものです。
■事故当時、空港周辺は非常に強い風が吹いていました。報道によれば、瞬間的に風速20mを超えていたといいます。しかし風の強さだけが問題ではありません。成田空港周辺は「ウインドシア」と呼ばれる急激な風の変化が起きやすいことで有名なのです。今回のような危険性は、前々から指摘されていました。
■実際に、このウインドシアが起きていたことが、先行して着陸した便から伝えられていました。それを承知の上で離発着を続けた結果です。事故報道の中には「パイロットの操縦ミスではないのか」「これくらいの風なら問題なく着陸できる」といった無責任はコメントもありましたが、とんでもありません。このような事故がいつ起きても不思議ではないという危険と隣り合わせで、パイロットに多大な負担をかけながら、無理やり30年間運用し続けてきたのです。
■そもそも「土地の取り上げやすさ」を最優先にして、空港には適さない、内陸のこの地に空港を持ってきた根本的な問題性があらためて突き出されたのです。周辺住民は騒音をまき散らされ、油をまき散らされ、落下物の恐怖にさらされてきましたが、ついに墜落の危険性を目の当たりにさせられたのです。
■乗客、乗員や周辺住民を危険にさらさなければ運用できないような空港など即刻閉鎖されるべきです。ましてや、違法と欠陥の固まりである暫定滑走路の北延伸など言語道断です。「暫定滑走路北延伸阻止」を掲げた、3・29全国集会で、デタラメな空港建設への怒りをともに叩きつけていきましょう。

(写真はテレビニュース報道から)

  

カテゴリーにもどる