地上げのための一坪強奪は許さない

■5月14日午前10時30分から千葉地裁601号法廷で鈴木さんの一坪裁判第10回口頭弁論がおこなわれました。前回に引き続いて、「千葉県新産業三角構想」や成田空港には「公共性」などないことを全面的に明らかにする弁論を展開しました。
■成田空港建設は、多くの村落を破壊し、農地をつぶしました。その面積は空港敷地にとどまるものではありません。空港の周囲には破壊された村落が荒れ果てた山林となって広がっています。日常的な航空機騒音は、単にうるさいだけでなく、心筋梗塞まで引き起こすような重大な健康被害をもたらすことが、専門家の調査で明らかになっています。そのうえ航空機事故を起こしても、安全を無視して運行を続けたではありませんか。成田空港の「公共性」は利潤追求の隠れみのでしかありません。弁護団は「当初の建設過程から違法の固まりである」と徹底的に「公共性」を批判しました。
■このようなデタラメな「公共性」を振りかざして、千葉県が空港会社に転売するために一坪を取り上げるなど、言語道断です。しかも千葉県は空港会社とどのような契約を結んでいるのか、明らかにしていないのです。千葉県が勝手に土地を造成して、できあがったら空港会社に「買ってくれ」などということはありえません。「譲渡契約があるなら出すべきだ」「工事契約書があるなら出せ。ないというなら、こんな訴訟をやるべきではない」と弁護団は激しく文書提出を求めました。
■弁護団と傍聴席の激しい怒りと正義性の前に、仲戸川裁判長は「あるものだったら出すように」と千葉県側に文書提出を促さざるを得ませんでした。
■法廷を終えてからの報告会では、弁護団からの説明を受けて、鈴木いとさんがあいさつ。「弁護士の皆さんを信頼して、反対同盟の路線のもとで頑張ります」と揺るぎない決意を明らかにしました。
北原鉱治事務局長は「こっちが裁判官になったみたいだ。やっぱり正義は通しましょう」と勝利感に満ちたまとめのあいさつで檄を飛ばしました。
■次回の口頭弁論は、9月17日午前10時30分からです。反対同盟は、連続する裁判闘争を現地攻防と一体の闘いとして、空港会社や千葉県の違法性、不正義性を徹底的に暴いて闘いぬいています。千葉地裁の拙速裁判を粉砕し、一方的な片寄った訴訟指揮と真っ向から対決して勝利を積み重ねています。次は6月25日の天神峰現闘本部裁判です。皆さん、ぜひ傍聴に結集して下さい。ともに闘いましょう。
  

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