暫定滑走路認可取消訴訟不当判決弾劾!

――1審判決を修正し、いっそう反動的に

記者会見に臨む北原鉱治事務局長、萩原進事務局次長と反対同盟顧問弁護団
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■6月1日午後3時から、東京高裁825号法廷で、暫定滑走路認可取消訴訟の判決がおこなわれ、富越和厚裁判長は不当にも控訴棄却の判決を下しました。私たちは満身の怒りを込めて、控訴棄却判決を弾劾します。反対同盟は判決直後に開かれた記者会見で、即刻上告して闘うことを明らかにしました。
■富越裁判長は「騒音被害の及ぶ一定の原告については原告適格を認める」と私たちの主張に耳を傾けるそぶりを見せながら、「最初の工事計画の認可で想定された騒音被害以上の著しい騒音被害が生じると認めるのは困難だ」と言いなすなど、論理のすり替えをおこなって、1審千葉地裁堀内明裁判長の出した判決を細部にわたって修正し、いっそう反動的な判決に仕立て上げたのです。断じて許すことはできません。
■富越裁判長の判決は、最初から最後まで怒りなしに読むことはできません。中でも許せないのは、空港公団(当時)が工事の変更認可申請を出す際に、基本計画の変更手続きを取っていなかったことに対して、「暫定的なもので、やがてはもとの2500mのB滑走路に戻るんだから、基本計画の変更は必要ない」と、違法性を塗りつぶしてしまったことです。これでは、はじめから地元農民の叩き出しを前提にしているということではありませんか。100%空港会社に加担する意図を持った判決であることをあけすけに語っているのです。
■北原事務局長は記者会見で「現地を裁判官が見たことがあるかと、私たちは言いたい。現地を知らないで判決が出せるわけがないじゃないか」と怒りをあらわにしました。まさしく今日の判決は、空港問題の現実から全くずれています。暫定滑走路の運用で現に起きている耐え難いまでの生活破壊を百も承知で、「おおもとの基本計画は適法だと確定している。この裁判は変更計画だけが審理の対象だ。変更計画に適法ではないという部分はない。だから棄却だ」と詭弁を弄しているのです。
■今回の判決は、3月23日の貨物機炎上という重大事態を受けて弁護団が提出した弁論継続請求を踏みにじって強行されました。地元住民や乗客乗員の安全より利益を優先させる空港会社の姿勢を追認するとんでもない反動判決です。
■なにより北延伸滑走路の10月前倒し供用開始、7月新誘導路前倒し供用と一体の攻撃です。私たちは焦りにかられた空港会社の違法性、不当性をさらに暴き出し、6・25天神峰現闘本部裁判、7・5現地闘争でぶざまな北延伸に対する徹底的な反撃を叩きつけていきたいと思います。皆さん、6・25−7・5への連続結集をお願いします。

  

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