〔第6話〕生命(いのち)を育(はぐく)む大切な森

 1月16日、萩原さん宅の農作業は、落ち葉集めとそれを使った腐葉土作りでした。
 落ち葉はいつも反対同盟が秋の全国集会に使わせてもらっている敷地内の畑と、今争点になっている東峰の森で集めました。

 熊手でかき集めて枝などを抜き取りながら、大袋にギュッギュッと詰め込んでいきます。数人で1日がかりの仕事です。落ち葉はビニールハウスの一画に集めて、ホースで水をかけながら踏み固めていきます。うずたかく積まれた大量の落ち葉が圧縮されたところで、稲ワラを敷きつめて糠(ぬか)をまわしかけ、さらに落ち葉をのせて踏み固めます。
冬でもTシャツ1枚で十分なほどの運動量のため、例年脂肪がどれくらい燃えたとか、毎日やったらいいダイエットになるとか、話題になることはどこも一緒ですね。
 こうして圧縮した落ち葉は1年かけて発酵し、腐葉土になります。萩原さんではこれを床土(とこつち・作物の苗を畑に定植できる大きさまで育てるための土)として大切に使うのです。いわばおいしい野菜の源です。
 この日は東峰地区の他の農家も東峰の森に落ち葉集めに来ていました。この地域の入会地としてなくてはならない場所なのです。落ち葉を集めながら枯れ枝をまとめるので、おのずと林の管理も行き届きます。
 萩原進さんいわく「空港会社は『全部伐採する訳じゃないんだから残った方を使えばいい』と言っている。残った方は杉林でたきつけには適しているけど、堆肥にはむかないんだよ。実情も調べずに机上の空論を振りかざしてくるから破たんするんだ」
 生命を育む大切な木々をなぎ倒して、役に立たない誘導路を造る愚行を何としても阻止しましょう。


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2007年01月25日 10:48に投稿されたエントリーのページです。

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