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2009年06月 アーカイブ

2009年06月01日

暫定滑走路認可取消訴訟不当判決弾劾!

――1審判決を修正し、いっそう反動的に

記者会見に臨む北原鉱治事務局長、萩原進事務局次長と反対同盟顧問弁護団
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■6月1日午後3時から、東京高裁825号法廷で、暫定滑走路認可取消訴訟の判決がおこなわれ、富越和厚裁判長は不当にも控訴棄却の判決を下しました。私たちは満身の怒りを込めて、控訴棄却判決を弾劾します。反対同盟は判決直後に開かれた記者会見で、即刻上告して闘うことを明らかにしました。
■富越裁判長は「騒音被害の及ぶ一定の原告については原告適格を認める」と私たちの主張に耳を傾けるそぶりを見せながら、「最初の工事計画の認可で想定された騒音被害以上の著しい騒音被害が生じると認めるのは困難だ」と言いなすなど、論理のすり替えをおこなって、1審千葉地裁堀内明裁判長の出した判決を細部にわたって修正し、いっそう反動的な判決に仕立て上げたのです。断じて許すことはできません。
■富越裁判長の判決は、最初から最後まで怒りなしに読むことはできません。中でも許せないのは、空港公団(当時)が工事の変更認可申請を出す際に、基本計画の変更手続きを取っていなかったことに対して、「暫定的なもので、やがてはもとの2500mのB滑走路に戻るんだから、基本計画の変更は必要ない」と、違法性を塗りつぶしてしまったことです。これでは、はじめから地元農民の叩き出しを前提にしているということではありませんか。100%空港会社に加担する意図を持った判決であることをあけすけに語っているのです。
■北原事務局長は記者会見で「現地を裁判官が見たことがあるかと、私たちは言いたい。現地を知らないで判決が出せるわけがないじゃないか」と怒りをあらわにしました。まさしく今日の判決は、空港問題の現実から全くずれています。暫定滑走路の運用で現に起きている耐え難いまでの生活破壊を百も承知で、「おおもとの基本計画は適法だと確定している。この裁判は変更計画だけが審理の対象だ。変更計画に適法ではないという部分はない。だから棄却だ」と詭弁を弄しているのです。
■今回の判決は、3月23日の貨物機炎上という重大事態を受けて弁護団が提出した弁論継続請求を踏みにじって強行されました。地元住民や乗客乗員の安全より利益を優先させる空港会社の姿勢を追認するとんでもない反動判決です。
■なにより北延伸滑走路の10月前倒し供用開始、7月新誘導路前倒し供用と一体の攻撃です。私たちは焦りにかられた空港会社の違法性、不当性をさらに暴き出し、6・25天神峰現闘本部裁判、7・5現地闘争でぶざまな北延伸に対する徹底的な反撃を叩きつけていきたいと思います。皆さん、6・25−7・5への連続結集をお願いします。

2009年06月03日

戸村一作委員長の遺志を引き継いで

―生誕100年記念会開催さる

■5月31日、三里塚教会において「戸村一作 生誕100年記念会」が、約50名の三里塚闘争および教会関係者などが参加して開催されました。反対同盟からは、北原鉱治事務局長、萩原進事務局次長、市東孝雄さん、鈴木謙太郎さん、宮本麻子さんが参加して、亡き戸村一作反対同盟委員長の生涯を振り返り、その意志を継承することを誓いあいました。

■記念会であいさつに立った北原事務局長は「戸村さんは、信念の人でした。時代はかつての暗黒の時代に戻ろうとしています。このときにこそ、戸村精神は再び甦るとの思いを強くするものです。今日の偲ぶ会で、もう一度三里塚闘争を決意し直そう。三里塚闘争は、全国の人々の希望を担っています。これからも戸村一作の遺志を継いで闘いぬきます」と闘いの決意を表明しました。

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2009年06月04日

控訴棄却に対する弾劾声明発す

 6月1日に東京高裁・富越和厚裁判長によってなされた暫定滑走路認可取消訴訟の控訴棄却判決に対して、反対同盟は心からの怒りを込めてこれを弾劾する声明を発しました。

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暫定滑走路認可取消請求訴訟
        控訴棄却の反動判決を弾劾する

 暫定滑走路建設の認可取消(工事実施計画の変更認可取消)請求訴訟の控訴棄却判決を満身の怒りを込めて弾劾する。判決は、粗雑で違法な一審判決を反動的に手直しして認可処分を合法とする最悪の反動判決である。3・23貨物機激突・炎上事故という重大事態を受けての弁論再開要求も「本件判断には関係ない」などと踏みにじって強行しており、絶対に認めることはできない。
 暫定滑走路は当初計画を320m短縮して北に800mずらして建設されたのであり、基本計画とは全く異なる滑走路だ。ところが判決は、「基本計画は概要を定めたものにすぎない。暫定滑走路は本来の2500mの滑走路が完成すれば役割は終わる。だから基本計画に変更はない」などと書き連ねている。冗談ではない。もしこんな屁理屈が通用するのならば、空港は基本計画を変更せずにいくらでも拡張できることになる。滑走路を延ばしてジャンボを飛ばし騒音をふりまくこと問題なし、着陸帯に深さ8mの窪地があって着陸帯を半分に削っても問題なし。こんな無責任な判決など認められない。

 暫定開業後、空港は民家40メートル上空を早朝6時から深夜11時まで飛行させ殺人的大騒音をふりまいている。この国家犯罪に対しては、「B滑走路よりも滑走路が短い。中型機の運行が中心。低騒音化が進む。」などととんでもないことを書いている。110デシベルを超える大騒音の下に富越裁判長は住んでみろ!! その環境破壊、健康被害は、市東孝雄さんや松井利仁京大准教授の証言によって完全に明らかだ。
 ウインドシアによるオーバーラン事故についても構造的欠陥によるものではないなどとパイロットに責任転嫁した。成田空港は世界でも類のない欠陥空港だということを隠蔽した。国際民間航空条約(シカゴ条約)で定めた航空安全の国際標準については「従うことを強制するものではなく、合致しない点があるとしても違法ではない」とNAAを露骨に擁護している。大参事を招いたら一体どう責任をとるというのか。違法の積み重ねによる変更認可を即刻取り消し、暫定滑走路をただちに閉鎖せよ。
反対同盟は、市東さんの農地を守り、天神峰現闘本部破壊を阻止する。暫定滑走路の前倒し10月供用開始を粉砕し、廃港の日まで徹底的に闘いぬくことを宣言する。                    

2009年6月1日

2009年06月09日

6・25現闘本部裁判闘争へ全力結集を

――萩原進事務局次長が証言に立ちます

■6月25日、天神峰現闘本部裁判が千葉地裁601号法廷で開かれます。今度の弁論では反対同盟・萩原進事務局次長が証言台に立ちます。空港会社側証人として、3月12日にビデオリンク方式での証言を行なった石橋恵美子証人の内容を全面的に打ち砕き、反対同盟の地上権を確定づける攻防となります。
■仲戸川隆人裁判長の早期結審策動を打ち砕くために、全力で結集して下さるようお願いします。

   ●天神峰現闘本部裁判(第21回) 
   ●6月25日(木)午前10時30分 
   ●千葉地裁、新館601号法廷 

  ★なお傍聴券抽選のため、午前9:30までに地裁前に集合してください

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■6月3日、三里塚闘争支援連絡会議は、仲戸川裁判長の不当な訴訟指揮を許さないために千葉地裁前ビラまき・街宣行動に決起しました。

ビラはこちら

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2009年06月16日

労働者集会で北原事務局長があいさつ

―国際反戦共同声明発せられる

■6月14日東京・代々木公園で、動労千葉の呼びかけた「国鉄1047名解雇撤回!労働者派遣法撤回!改憲阻止!麻生内閣打倒!全国労働者総決起集会」が、2100名の結集で開かれました。
■集会に駆けつけた北原鉱治事務局長は、集会の冒頭に連帯のあいさつに立ち、とりわけて若者の決起を呼びかかる熱烈なアピールをおこないました。

<北原事務局長のアピール>
「青年労働者・学生のみなさん、今の世の中を見てどうですか。法政大学では、青春の広場=キャンパスが奪われようとしている。これは、労働者が職場を奪われることと同じです。動労千葉を先頭とする労働組合が、若い諸君が、君たちが当然の権利を奪い返す以外にないじゃないか。43年間闘ってきた三里塚闘争が、未来を決める闘いの先頭になって闘う」

■またこの集会で、反対同盟、動労千葉、韓国・民主労総、さらにアメリカの国際港湾倉庫労働組合ローカル34と運輸労働者連帯委員会の5者による「国際反戦共同声明」が発表され、全世界に向けた闘いのアピールをおこないました。

以下、全文を掲載します。

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2009年06月19日

●7・5三里塚現地闘争へ結集を

■新誘導路の7月前倒し供用と対決する7・5三里塚現地闘争が近づいて来ました。大結集をお願いします。
■6月3日、地元の経済界で作る成田空港対策協議会が年次総会を行いました。そこで事業計画を採択し、次のような内容を盛り込んだのです。「2500メートル滑走路の再延長(南側に延伸しろということ=3500メートル化要求)」「横風用滑走路の建設」「年間飛行回数の30万回化」。
■ここで初めて「横風用滑走路の建設」が盛り込まれました。横風用滑走路は1990年代のシンポ・円卓会議で断念されたはずです。ところが円卓会議の最終合意=「地権者の同意なしに滑走路建設は行なわない」がホゴにされたのと同様、「横風滑走路」の要求まで持ちだして来ました。
■成田がハブ空港から陥落し、羽田の第4滑走路が来年開業する、という状況の中で、成田空港のさらなる地盤沈下は必至です。その危機感と私利私欲から上記の要求をし始めたのです。「3500メートル化要求」が「天神峰、東峰を更地にせよ」というとんでもない内容であることなど、考えたこともなく、横風滑走路の要求が、横堀団結小屋など反対同盟所有の建物・土地を奪わない限り、およそ非現実的な話だということすらまともに検討されていないのです。
■さらに、国土交通省、成田空港会社が意図的に地元経済界をあおっています。「成田空港整備は2500メートル化をもって終了する」などとコメントし始めたのです。もちろん、2500メートル化しても成田空港の完成を意味するわけではありません。空港のど真ん中に東峰部落と空港反対農民が住み、営農しています。誘導路は「へ」の字に曲がったままです。東側新誘導路は飛行直下を2回もくくらなければなりません……。2500メートル化すればするほど世界最悪の欠陥空港、危険空港である現実は暴露される一方です。
■にもかかわらず「成田の整備を終了する」などと言い出し始めた理由は、地元経済界、自治体の危機感をあおり、空港反対闘争への圧力を強めさせる意図にあります。1999年、暫定滑走路計画の発表を前後して「10万人署名運動」なるものを展開した過去の2番煎じを狙っているのです。
■しかし、三里塚闘争の43年間の闘いは、そのような私利私欲と強欲に基づく闘争破壊策動で揺るぐようなものでありません。逆に、成田空港ののど元をますます締め上げる巨大な物質力をもって立ちはだかっています。
■下に7・5集会への案内ビラを掲げます。大結集お願いします。


(PDFファイルはこちら

2009年06月22日

●農地法改悪案の成立を弾劾する

■6月17日、参議院本会議で農地法改悪案が自民、公明、民主の賛成で可決・成立しました。農地法の魂である第1条「農地は耕作者が所有することを最も適当とする」を削除した重大な改悪攻撃です。
■「所有から利用へ」と称して、一般企業の参入(賃貸借)に大きく道を開きました。賃貸借ついては従来20年までとされていたものを、民法の規定すら大幅に踏み破って50年までとしました。これ自体が、賃借権をかぎりなく所有権に近づけた改悪です。
■今までは、農業生産法人を作らない場合、耕作放棄地しか企業の賃貸借が認められていませんでした。今回の改悪では、優良農地の賃借も可能とされたのです。今でも優良農地の不法転用が横行している現状を見ると、企業が優良農地を賃借し、それを工業用地に不法転用し、農業委員会に追認させる、という事態は不可避となります。
■改悪農地法は、企業による所有権の自由化に道を開く歴史的悪法です。300万農民の怒りで農業・農民切り捨てと対決しなくてはなりません。その最先端が市東孝雄さんへの農地法による農地強奪攻撃を打ち破る闘いです。6・25現闘本部裁判―7・5三里塚現地闘争―7・21市東さん耕作権裁判―7・27市東さん行政訴訟・農地法裁判を連続闘争として闘いましょう。

2009年06月25日

●証拠調べの打ち切り徹底弾劾(現闘本部裁判)

―仲戸川裁判長の反動訴訟指揮は絶対に許せない!
―足利事件を省みない事実無視の暴挙
―7・5現地集会の爆発で怒りの反撃を


裁判後、即座に仲戸川裁判長の暴挙に対する弾劾決起集会

鈴木謙太郎さんの司会のもと、怒りの言葉を述べる北原鉱治事務局長と
萩原進事務局次長

弁護団からマスコミと傍聴者に闘いの報告

■6月25日、千葉地裁601号法廷で天神峰現闘本部裁判が開かれました。80人が裁判闘争に駆けつけ傍聴席を埋め尽くす中、萩原進事務局次長の証言を軸に、石橋恵美子証人の陳述書を全面的にくつがえす詳細な立証をおこないました。
■前回の北原証言、そして本日の証言に踏まえて、弁護団はあらためて、石橋恵美子氏の再喚問と現闘本部の実地検証、それに空港会社に対する文書提出命令の申し立てをおこないました。
■弁護団のまっとうな、熱気あふれる申し立ての前に仲戸川裁判長もその場で判断することができず、10分間におよぶ合議をせざるをえませんでした。
■しかし、再度法廷にあらわれた仲戸川裁判長が口にした言葉は、「再喚問も実地検証もおこなわない。証拠調べを打ち切る」というものでした。「ふざけるな!」ヤジと怒号がこだまする中、弁護団は「なぜ打ち切るのか」と理由を求めました。それに対して仲戸川裁判長は「(最終)弁論をする気がないなら結審しますよ」というとんでもない言辞を述べ、かたくなに証拠調べを打ち切ったのです。
■断じて許すことはできません。反対同盟は裁判終了後、即座に弾劾決起集会を開き、徹底的に闘うことをマスコミと傍聴者の前に宣言しました。7・5現地闘争を仲戸川裁判長弾劾の集会としても位置づけ、大結集を勝ち取りたいと思います。
■次回、最終弁論は11月12日です。夏から秋にかけた北延伸前倒し供用開始の攻撃と一体の攻防です。反動裁判を怒りのバネにして、全国の皆さんとともに闘いたいと思います。7・5現地闘争への圧倒的な参加をお願いします。
(詳報後日)

2009年06月28日

●6・25現闘本部裁判、萩原証言が仲戸川裁判長を圧倒

―追いつめられての証拠調べ終了、審理打ち切りを弾劾する

■6月25日、天神峰現闘本部裁判の再開第2回弁論が千葉地裁601号法廷で開かれました。この日の法廷では反対同盟側から萩原進事務局次長、元法対部員が証言台に立ち、NAA側の石橋恵美子証人の陳述を全面的に打ち破るなど、NAA主張を崩壊させ、天神峰現闘本部の地上権を完全に立証しました。早期結審策動が破たんする危機に追いつめられた仲戸川隆人裁判長は、反対同盟側が出した「石橋恵美子証人の再喚問」「現闘本部の実地検証」要求について、これを却下、「証拠調べ終了・審理打ち切り」を強行する暴挙に訴えてきたのです。法廷は弾劾と怒号の場と化し、仲戸川裁判長を追及し、弾劾しました。

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