10・8集会発言(市東/北原)

市東孝雄
 全国からお集まりのみなさん。本日はありがとうございます。
 本集会は、8月9日にお亡くなりになりました北原鉱治反対同盟事務局長の追悼をかね、その後本集会に移りたいと思います。北原さんは信念を曲げず、正義を貫き、50年の長きにわたり、一つのぶれもなく闘争を続けてきました。その凄さに私たちも感服し、また感謝いたしております。
 反対同盟は数は少なくなりましたが、事務局とうちの離れに決戦本部をつくりまして、事務局で論議して、いろいろな所に出向き、そして国策と闘ういろんな人たちと交流をはかり、そこに学びながらこれからも進んでいきたいと思います。そして、動労千葉を先頭とする労農連帯、市民運動、学生と共に団結し、大きな輪を作りながら、「反対同盟となら共に闘える」ということを作り上げていくのが私たち残されたものの責任だと思っています。    
 みなさんの力をお借りして、三里塚の空港反対、それがまだ終わっていないんだということを世に知らしめる、そういう決戦の場でもあると思います。どうかみなさん、今日は最後のデモまで全力で闘っていただきたいと思います。簡単ですが、挨拶に代えさせてもらいます。

北原健一
 8月の葬儀には全国から多くのみなさんがご会葬くださいまして、本当にありがとうございました。
 あれから2カ月経ちましたけど、親父の身辺の書類とか、皆さんが発行されている雑誌とか、ビラとかそういうのをいろいろ読ませてもらいました。なぜ51年間闘ってこれたのか、これからも闘おうとしていたのか、それをよく考えさせられました。自分なりにいろいろ考えてみました。
 一つは、親父は今のこういった世の中、差別と抑圧、弾圧といろいろな権力による暴虐の中で、それに立ち向かって抵抗し、闘っていくということと同時に、もう一つ、われわれはこの51年間の間に失われてきたものがあまりにも多すぎます、それをとり戻すんだという、もう一つの希望が動かしたんだと思います。
 この空を戻せ、大地を戻せ、そしてこの我々の社会を戻せ、平等な自由な社会、この戻すという思いに、私も絡んできたと思うんです。だからこそ守らなきゃならない、奪われてはならないものは絶対に守らなきゃいけないんだ。
 と同時に、奪い取られたものを奪い返しましょうよ。この空港を元の大地に戻す、これが亡き父の思いであったし、それに今職場を奪われた動労千葉のみなさん。大変です。がんばっています。労働者の1047名をとり戻すんだという気持ち。そして、障害者、被差別におかれている民衆に対しても自分たちの権利を、生きる権利を、基本権をとり戻すんだという、もうこれ以上奴らの思い通りにはさせないぞという、この気持ちがあって、この二つで私は闘ってきたんだと思います。
 それが労働者の未来を切り開く闘いでもあるし、住民、あるいは住民運動の闘いを切り開いていくものでもあるし、この日本、あるいは世界その人たちとの連帯をかちとりながら、かたちづくっていける突破口になるんだ、その突破口の闘いがこの三里塚にはあるんだということを改めてはっきりと感じました。
 私もこれから同盟の一員として、70になりますのでたいした力はないですけど、がんばりたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

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