更新意見でNAAを徹底追及ー耕作権裁判

 5月22日、千葉地裁民事第2部(齊藤顕裁判長)で、耕作権裁判が行われました。 裁判に先立ち、千葉市中央公園で決起集会。萩原富夫さん耕作権裁判の重大性を訴えた上で、2・15天神峰農地強制執行に対しともに闘った仲間6人へのでっち上げ逮捕を徹底弾劾しました。
 動労千葉、関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会、市東さんの農地を守る沖縄の会の連隊のあいさつを受けて、千葉地裁に向けたデモ行進を行いました。
 裁判は、前任の本田晃裁判長から齊藤裁判長に交代したことから、まず反対同盟顧問弁護団が更新意見陳述をおこないました。

 2・15農地強奪強制執行とその後の不当逮捕を弾劾し、市東さんを「不法耕作者」呼ばわりしたこと、裁判所による文書提出命令にも従わないこと、空港会社(NAA)の唯一の根拠である「同意書」「境界確認書」が偽造文書であること、そして新型コロナ感染症の影響で航空需要の拡大のもくろみは吹き飛び、空港機能強化の根拠が消失していることを明らかにして、NAAによる農地の明け渡し請求は許されないと論じました。
 さらに弁護団は、NAAが苦しまぎれに述べた憶測や主張の数々を追及しました。
 NAAは、市東東市さん(孝雄さんの父)が「用地買収を妨害するために悪意でうそを言った」というのです。当時、賃借権がついたままの土地を空港公団(現NAA)が買収することは前例のないことであり、東市さんが知るよしもありません。もし知っていたというなら、誰がいつ伝えたというのかなど、さまざまな矛盾点について徹底批判し、求釈明を突きつけました。
 また当時、反対同盟法対部の元永修一氏が東市さんから直接聞いて作成した耕作地の位置・現況を表す報告書「元永メモ」について、NAAは「信用できない」「同意書、確認書に対抗して作られたもの」と難癖を付けています。しかし、「元永メモ」は同意書、確認書に先だって作成されているのであり、NAAの主張は論外です。
 旧地主・藤﨑は、南台農地をできるだけ高額で売り払うために、自ら描いたずさん極まりない手描きの「藤﨑メモ」に固執し、市東家が過去に一度も耕したことのない場所を賃借地だと言いなしたのです。空港公団は、藤﨑の強い主張に従い、それが同意書、確認書に添付された図面となって現れたのです。
 これらの文書作成に関わる真実は、NAAが「ない」と言い張って隠匿している文書類に書かれていることは間違いありません。
 弁護団の鋭い批判と追及に対し、NAAの代理人たちは沈黙するのみ。
 齊藤裁判長は「被告さん」などと呼びかけ口調だけは穏やかですが、弁護団の弁論を聞く目はうつろでうわの空。全く油断できません。次回期日を7月24日、次々回を9月25日として閉廷しました。
 千葉県弁護士会館で、報告会が開いたあと、不当逮捕された6人の勾留理由開示公判を開こうともしない千葉地裁を弾劾し、地裁前でシュプレヒコールをあげました。

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