農地を守り戦争のための空港拡張許さない!

ー10・13三里塚全国総決起集会

 10月13日、私たちは全国から480名の結集を得て成田市赤坂公園で総決起集会を開き、「成田拡張=軍事空港粉砕! 市東さんの農地を守ろう! 石破政権打倒!」を掲げて成田市街をデモ行進しました。
集会での基調報告を以下に掲載します。(PDFはこちら

10・13全国総決起集会 基調報告

 反対同盟は軍事空港建設反対を掲げ58年間闘いぬいてきました。市東さんの農地を守り、戦争のための空港拡張に反対することが本集会の目的です。

(1)市東さんの営農を守り耕作権裁判に勝利しよう

市東さんは昨年2月の強制執行によって自宅前の天神峰農地(40a)を奪われました。市東さんの生まれ育った場所は跡形もなくなり、東市さんから受け継いだ営農手段もすべて破壊されました。成田空港会社は強制執行で暴力的に農地を奪っておきながら、いまだに何の整備もせず放置しています。この暴挙を行った空港会社と国家権力、執行した千葉地裁をあらためて弾劾します。市東さんの営農を破壊し、追い出すための農地強奪を絶対に許すことはできません。
南台農地をめぐる耕作権裁判は9月30日、市東さんと弁護団の圧倒的正義の最終弁論をたたかいました。原告の空港会社は賃借地位置特定の誤りを認めることも、正当性の主張すらもできず、弁論を放棄しました。千葉地裁・齊藤顕裁判長は動揺して追い詰められ、判決日を指定できませんでした。裁判の内容では完全に勝っています。さらに、さらに千葉地裁を包囲して、必ず勝利判決を勝ちとりましょう。

(2)新たな巨大軍事空港建設を粉砕しよう

成田空港は10年前、羽田空港の国際化(2010年)をうけて国際空港としての地位低下、地盤沈下にあえいでいました。ところが、安倍政権の観光立国政策によって空港容量拡大がせまられ、年間50万回をめざして機能強化〔第3滑走路建設、B滑走路1000㍍延伸3500㍍化、深夜早朝の飛行時間延長〕が住民の反対を押し切って進められてきました。現在、東関東自動車道のトンネル化や調整池の工事が強行されています。そこに昨年来「『新しい成田空港』構想」が発表されるなか、政府は国際物流拠点として機能強化を進めると方針をエスカレートしています。
一方、自民党政権は軍備拡大をすすめ、沖縄・南西諸島を軍事要塞化したうえ、「特定利用空港・港湾」指定により全国の空港・港湾28カ所を軍事利用するための整備を行おうとしています。成田の機能強化、巨大物流拠点への改造は、中国への戦争を準備する兵站(へいたん)拠点への大改造に他なりません。
世界では、イスラエルによるガザ・パレスチナ人民虐殺が1年続いて4万2000人が犠牲になり、ロシア・ウクライナ戦争は3年続いて泥沼化しています。高まる世界の反戦闘争と連帯し、新たな巨大軍事空港建設を粉砕しましょう。

(3)農業と環境破壊の成田空港

 成田空港は機能強化のために1000㌶もの用地を拡大しようとしています。住民を追い出して農地や里山を押しつぶす大規模環境破壊です。「令和の米騒動」に見られるように、食料生産を担う農業を守ることは切実な課題です。国内農業を壊滅に追い込んできた自民党政権が「食料安保」を叫ぶとはお笑いです。
 気候危機が進むなか、温暖化ガスの排出を半減させるどころか2倍化しようとする成田空港の機能強化は犯罪です。猛暑と豪雨災害で命が奪われています。環境と命をかえりみない成田空港は、資本主義もろとも葬り去らなければなりません。

(4)まとめ

 石破内閣は発足早々に衆議院解散、27日総選挙となりました。裏金議員は嫌だが、他に選択肢があるのか? と言われていますが、われわれには闘う以外に選択肢はありません。
三里塚闘争は、農地強奪と軍事空港に反対し、日本政府を打倒し、戦争を起こすしかない資本主義を倒し、人間が人間として生きられる社会を目指す闘いの拠点です。動労千葉・関西生コン支部・港合同をはじめとした闘う労働者、学生・市民と連帯します。あらゆる差別・排外主義とたたかい、沖縄・福島・三里塚を一つのたたかいとして共闘します。労農学連帯の力で耕作権裁判に勝利し、空港機能強化粉砕・空港廃港へ共に闘いましょう。 

2024年10月13日
三里塚芝山連合空港反対同盟

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