3月30日、395名の結集を得て天神峰現地闘争を行いました。南台農地からNAA本社に向けたデモ行進を行い、不当判決を弾劾して農地強奪阻止のシュプレヒコールを叩きつけました。
この日発した千葉地裁不当判決に対する弾劾声明を掲載します。(PDFはこちら)
弾劾声明
三里塚芝山連合空港反対同盟
千葉地方裁判所民事第2部齊藤顕裁判長は3月24日、成田市天神峰で祖父の代から100年以上営農を続ける反対同盟員・市東孝雄さんに南台農地の明け渡しを求める不当判決を下した。最初から農地強奪の結論ありきの反動判決を満身の怒りを込め徹底弾劾する。
成田空港会社(NAA)の2006年の提訴以来、19年に及ぶ裁判で明らかになったのはNAAの側こそが違法・脱法を繰り返してきたということだ。「あらゆる意味において強制的な手段を用いない」との社会的公約違反、耕作者に秘密裏での底地買収、15年にわたる地代のだまし取り、畑の位置特定に関する文書(NAAが明け渡しを求める根拠として提出した唯一の「証拠」だ)のねつ造、孝雄さんの父・東市さんの署名と印鑑の偽造……。これらすべてを合法としてお墨付きを与えた裁判所は万死に値する。
判決は「賃貸借契約は面積の記載にとどまり、具体的な場所、範囲を定めるものではない。合意が成立した客観的証拠はない」と言う。だが、「市東さんが耕してよい面積はあるが、具体的な場所がない」などということがあるのか。市東さんは真空の畑を耕してきたのではなく、他ならぬ南台農地で有機無農薬野菜を育て、地代を支払ってきたのだ。位置が特定できないから、すべてを奪ってよいなどという理屈があるか! 恥を知れ!
国・NAAは農地をつぶし、「へ」の字誘導路を解消して成田を国際物流拠点にするとうそぶく。だが、成田拡張の真の目的は中国に対する戦争準備であり、そのための軍事拠点づくりだ。政府は28日、追加で8施設を「特定利用空港・港湾」に指定し、滑走路の拡張・護岸整備をすると発表している。今回の判決は軍事空港建設のための反戦運動つぶしの攻撃だ。成田を侵略のための出撃拠点にするわけにはいかない。
そもそも、あらゆる意味で巨大空港建設の時代は終わっている。「右肩上がりの経済成長」の神話は崩壊し、環境破壊・気候危機は後戻りがきかないところにまできている。空港周辺住民の生活と健康を奪い、廃村化へと突き進んでいる。
われわれが訴えてきたように「農地は命」だ。市東さんただ一人の問題ではない。人は空港がなくても生きられるが、農地なくして生きられる人はいない。全人民にとって農地は命だ。だからこそ、全人民が市東さんの農地を守るために闘ってきたのだ。
われわれは空港周辺住民・全国の闘う仲間と共に、控訴審勝利、軍事空港絶対反対、農地死守・空港廃港へ向けてより一層断固たる闘いに立ち上がることをここに宣言する。
2025年3月30日