――提訴のデタラメを暴いた市東耕作権（不法耕作でっち上げ）裁判闘争
２月１９日に闘われた市東さん耕作権裁判の
第１回弁論（写真は弁論終了後の報告会）
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■２月１９日の第１回弁論では、市東さん自身の冒頭陳述が行われました。 「自分がこうした場に呼び出されていることに憤りを感じている」「私は不正を告発するためにこの場に臨んでいる」という発言が空港会社と千葉地裁を圧倒しました。さらに市東さんは「位置の特定がまったくデタラメだ」「90年間何ら異議を唱えられることもなく、平穏に耕作してきた農地について、不法耕作だと言われた者の気持ちが分かるでしょうか」「耕作者である父と私に何の通知もせず勝手に売買したこと自体が農地法違反だ」「しかも売買時期を偽って、耕作権解除許可を知事からだましとることまで行っている」と空港会社側の違法の数々を弾劾するとともに、陳述が終わった後も、市東さんは、空港会社側代理人をにらみつけ「私の農地を一度でも見にきたことがありますか」と質し、空港会社側代理人を沈黙させた光景が今も目に浮かびます。
■弁護団は�ゞ�港会社側提出書面と公図との間に形状の違いがある。
��空港公団は、１９９３年６月に収用裁決申請を取り下げ、地権者の同意なしに強制力を使った空港建設はしないと約束を行ったが、今回の提訴は強制力の行使を求めるもので両者の関係を釈明せよ」と迫ったのでした。
■４月23日に闘われた第２回目の弁論で早くも闘いは緊迫化しました。まず裁判長が市東さん側に一言の通告もなく、小磯武男裁判長から菅原崇裁判長に交代していたのです。それだけではありません。菅原裁判長の早期結審の意図がむきだしになりました。求釈明をめぐるやりとりに対して、菅原裁判長は原告空港会社に回答を促すのではなく、「求釈明―回答」のやり取りを飛び越えて審理の中身に入ろうとしたのです。「畑の位置の特定は会社側から図面上はされているわけだから、それについての認否と主張を行え」と要求し、「審理前の訴訟棄却はしない、だから審理開始に協力しろ」と言ってきたのです。
早期結審策動に一体となって反撃
■６月18日の第３回弁論は激しい激突になりました。弁護団が「空港会社側が市東さんに対して明け渡せと言っている畑について、客観的な根拠となるものがあるのであれば出してほしい」と要求したとたん、裁判長がさえぎって「主張が違うのなら被告の方から提出するように」と露骨な空港会社側よりの態度で訴訟指揮を行おうとしたのです。
■市東さんを先頭に裁判長に抗議が次つぎにたたきつけられました。傍聴席からも口々に「訴えた側が釈明するのが順序だろう」「こんな裁判があるか」など抗議が発せられ、気おされた菅原裁判長による退廷命令をはね返して、戦闘的な法廷闘争が闘われました。
■弁護団が再び立って「土地の所在・地番が食い違っているかもしれないという根本的な問題が問われているのだから、はっきりさせないと前に進めない。特定に係る客観的な資料があるのかないのか、空港会社側は答えるべきですよ」と迫りました。
ついに裁判長は、空港会社側に「７月18日までに資料を提出するように」指示せざるをえませんでした。第３回弁論で力関係は完全に逆転しました。
■10月１日の第４回と１２月３日の第５回では、会社側が出した図面と公図の食い違いについて、市東さん側が空港会社側を徹底追及する場となりました。特に公図というものの位置づけについて「公図は、土地の形については信頼できるものとされており、判例もそのように確定している。会社側が、公図が間違っていると主張するなら根拠を提出しなければならない。会社側の提出した根拠は、旧地主・鈴木政重氏からの伝聞でしかなく根拠たりえない」という追及が会社側を追いつめました。
■12月３日の第５回弁論で提出してきた証拠資料も、逆に墓穴を掘るような内容のものでした。旧地主からの署名・捺印もない単なる伝聞の聞き取り調査報告書。「こういうものは通常、民事裁判の証拠にはなりません」と弁護団は断罪したものです。しかも、聞き取り調査報告書は、現在時点で聞き取った資料であって、１９６９年問題の畑を買収した当時の資料ではないことが明らかになりました。「聞き取りの内容」自体も、畑の位置・形状について空港会社側がむりやり言わせたことを疑わせるものだったのです。
傍聴の力で司法反動を打ち破ろう
■以上振り返れば分かるように、司法反動の先兵と言われる千葉地裁・小磯―菅原裁判長の反動的な訴訟指揮に対して、まっこうから対決し、市東さん、弁護団、傍聴団がいったいとなった闘いで、押し返してきた奇跡が明らかだと思います。
■しかし菅原裁判長は、市東さん側に測量図の提出を催促するなど、いぜんとして早期結審の意図を隠そうともしていません。耕作権裁判は次回、２００８年３月３日（月）午前10時30分から千葉地裁で行われます。２００８年、市東耕作権裁判の傍聴闘争をさらに拡大しよう。
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