10月17日、千葉地裁民事第2部(内田博久裁判長)で耕作権裁判が開かれました。
裁判に先立ち、千葉地裁に向けてデモ行進。朝から強い雨が降りしきる中、千葉市葭川(よしかわ)公園で午前9時から集会を行い、萩原富夫さんが「第3滑走路建設の攻撃に対し地元住民の怒りと結んで粉砕しよう。市東さんの農地を守りぬこう」と千葉市民に訴えてデモに出発しました。「耕す者に権利あり」と大書された横断幕を先頭に(写真)、怒りのシュプレヒコールをあげながら千葉市街を行進しました。
千葉地裁へ怒りのデモ-耕作権裁判
デモで示した意気もそのままに法廷を埋め尽くして、10時30分からの裁判傍聴へ。 裁判では、この間NAAが出してきた「予備的主張」を徹底的に追及しました。
NAAは、この裁判での重大な争点である市東さんの賃借地の位置特定問題について突如、「少なくとも1988年の〈同意書〉〈境界確認書〉と添付の測量図面で(旧地主と市東東市さんが)合意した」と言い出したのです。すなわち「市東家が実際どこを耕作してきたかはどうでもいい。88年の合意で賃借地を取り決めたんだ。その通りでいいじゃないか」ということです。
またNAAは1950年に交わされた旧地主と市東家の農地の賃貸借契約について、「場所が特定されていない、南台41番地の中ならどこでも耕作してよい、という契約だった」と言い出しました。
冗談ではありません。そもそも耕作権裁判と農地法裁判は、市東さんの賃借地はどこか、とりわけ南台41―9の土地は市東さんの賃借地なのか大きな争点として激しく争ってきたものです。予備的主張とは「今までの主張とは両立しないけど、こうも言える」というもので、NAAはこれまでの主張の完全破産を認めながら、あくまでも偽造文書の「同意書」「境界確認書」にすがりついて、屁理屈をこねようというのです。
まさに位置特定問題でのNAAの完敗宣言です。
弁護団の追及に対し、NAAの代理人は「書面で応じる」と繰り返すのみ。内田裁判長も「先ほどと同じ答えですか」などと追及逃れに助け舟を出す訴訟指揮で、法廷は怒りでいっぱい。市東さんも被告席から「自分らがつごう悪くなったらそんなことを言うのか!」とNAAを鋭く批判しました。
次回期日は来年の1月30日です。5万人署名をさらに集め、運動を拡大し、市東さんの農地を守り抜きましょう。