●“この期に及んで言いがかりだ”

――NAAの不当提訴に怒り語る/市東さん

 ――56年耕した農地を「不法耕作」とは!?

  【10月21日報道】NAA(成田空港会社)は20日、天神峰・市東孝雄さんの農地のうち、先の農地法による「耕作権解除」申請で、申請書の記載から外れていた場所について、「不法耕作」だとして明け渡しを求める提訴を千葉地裁に行った。暫定滑走路(2180m)の「への字」誘導路を解消する動きの一環。  ………………………………………………………………………………………………
■提訴が事実なら、言いがかりに等しい暴挙です。この農地は、市東孝雄さんの父・東市さんが戦後、賃借契約してから56年間何の問題もなく耕し続けた農地で、民法上も賃借権の時効取得(20年で成立)が成立してきた農地。この期に及んで、という提訴であり、論外ともいえる内容です。もみ手ですり寄る「話し合い」から一転しての脅迫。成田空港建設40年の変わらぬやり方です。
■それにつけても、91年5月に運輸大臣(当時)が公式に「今後、いかなる状況においても強制的手段はとらないことを約束する」と確約した覚え書きは一体どうなったのでしょうか。NAA社長の黒野氏は元運輸省のトップ(事務次官)だった人物です。一連の強硬手段について過去の確約との関係に答えてみなさい!

        *
《市東孝雄さんの話》
 空港会社がいう私の耕作地は、実際にうちが何十年も耕してきた場所とは別の場所。位置の特定さえデタラメなんです。それで今回は「契約外の不法耕作」? その場所は親父の代から56年問題なく耕してきたところです。彼ら(NAA)には法律も何もないのか。怒りに耐えない。東峰地区でも森を不法に伐採する動きがあるが、このようなやり方には誰も屈しないですよ。私も負けない。

《市東さんの代理人・葉山岳夫弁護士の話》
 知事が農地法による耕作権解除の「許可決定」を9月に出した以外の農地について、NAAは「不法耕作」といいなし、明け渡しを求める訴訟を起こしたと報道された。書面が届いていないので詳細なコメントはできないが、今回NAAが訴訟を起こしたとされる土地は、戦後いっかんした耕作実績によって市東さんの耕作権(賃借権)は正当に時効取得されている。訴訟の報道が事実なら、農地法による耕作権解除とともに違法に輪をかけた不当な土地取り上げだ。弁護団として全力で粉砕するべく闘う決意です。

  

カテゴリーにもどる

           
  • 新聞報道より