Farmers League Against The Narita Airport

■９月２５日の天神峰現闘本部裁判闘争で、不当逮捕をはねのけて集会・デモ・傍聴闘争を闘いぬいた勢いに圧倒され、大型バス２台の機動隊が地裁の防衛に張り付いていました。
■弁論で市東さん側は、「南台４１−９が賃借地でないというのなら、その分の解約許可処分取り消しを求める訴えには利益がない」と千葉県が前回なした暴論に対して、断固反論しました。「４１−９について市東さんが1度も耕したことがない。ところがこの４１−９を県側が賃借地と誤認して、解約処分の対象にしたということは、それ自体が、４１−８を含めた許可処分全体のデタラメを証明する決定的な証拠だ。この裁判の核心の１つと言える。まさに、４１−９が原告の賃借地許可処分の不当・違法性が証明されるか否かの問題であり、まさに原告（市東さん）の利益を直接左右する」「だから、訴えの利益がない、との県の主張は失当きわまりない」旨の陳述をおこない、千葉県と堀内明裁判長を圧倒しました。
■さらに、9月１日に行われた市東さんの耕作権裁判で提出した、４１−９の賃借者が元反対同盟副委員長の石橋政次であったことと同趣旨の書面を提出する意向も明らかにされました。
■千葉県側は法廷の場では反論できず、「検討してから」と逃げを打つしかなかありませんでした。
　＊　＊　＊　＊　＊
■弁論後、千葉県弁護士会館に場所を移して記者会見と報告会が行なわれました。記者会見の冒頭、9月２６日に行われた前国土交通大臣・中山成彬による暴言への抗議声明が鈴木謙太郎さんから読み上げられました（下に全文別掲）。葉山岳夫弁護士からの弁論の解説につづいて、記者からの質問とそれに対する回答が行われました。
■報告会では、群馬県で９月２８日に誕生した市東さん裁判の支援組織・「市東さんの農地を守る会」への賞賛の声が相次ぎました。発足に尽力した青柳晃玄さんは「難産ながらやっと市東さんの支援組織を立ち上げることができた。この運動を群馬における三里塚支援運動の中心に位置づけ、支援運動全体の拡大につなげて行きたい」とあいさつしました。
■発言はこの他、反対同盟から市東孝雄さん、北原鉱治事務局長、萩原進事務局次長が行い、支援者から動労千葉・滝口誠さん、市東さんの農地取り上げに反対する会事務局、関西実行委員会の松原康彦さんのあいさつを受けました。
■次回は来年１月２０日（火）午前１１時から、」千葉地裁４０５号法廷です。
■９月に集中したひとつひとつの裁判が、司法権力を使った反対同盟つぶしとの真っ向からの対決でした。反対同盟は９・２５天神峰現闘本部裁判闘争を頂点に、傍聴に駆けつけてくれた多くの仲間と団結して、攻撃をはね返し、闘い抜きました。この力を１０・５全国集会の大結集として示していきましょう。全国からの結集をお願いします。

［抗議声明］

中山発言を徹底弾劾し、成田空港の建設を絶対阻止する

三里塚芝山連合空港反対同盟

　麻生内閣の中山国交大臣が、人民の激しい怒りに耐えきれず、就任後５日で辞任した。「成田はゴネ得」「日教組が強いところは学力が低い」「日本は単一民族」───どれ一つとっても耳を疑うこれらの発言は、失言のレベルを超えた言葉の暴力である。これは個人の資質に根を置くべきものでもなく、麻生内閣に象徴される支配者たちの意思であり、闘う者への攻撃にほかならない。
　成田の空港反対闘争は、「国策」に名を借りた農地強奪に対して４２年間、身体を張って闘い続けてきた。空港は未だ完成せず、ぶざまな姿をさらしている。中山発言はその打撃と無力、あせりの表明にほかならない。
　いま、世界では９億人が飢えている。投機マネーが穀物価格を高騰させ、飢餓暴動を生み出した。若者たちは食うための最低限の賃金も保障されず、農家は激減の一途である。矛盾の一切合財が、労働者と農民、弱者、高齢者におし着せられる。われわれ三里塚の農民は、農業つぶしと農地破壊、政府の暴政が続く限り、闘い続けるのである。
　市東孝雄さんの農地取り上げ阻止！　天神峰現闘本部と一坪共有地を守りぬく。暫定滑走路北延伸による闘争破壊をうち破り、３８００メートル軍用滑走路の建設を阻止する。１０・５三里塚全国集会への大結集を呼びかける。

　２００８年９月３０日