●市東さん耕作権裁判第1回口頭弁論(詳報)

●「なぜ私がこの場所に呼ばれなければならないのか」
●「私はNAAを告発するために来た」
●提訴の棄却を求める

2・19弁論後の記者会見
2・19弁論後の記者会見

■2月19日、千葉地裁民事部(小磯武男裁判長)で市東孝雄さんの耕作権裁判第1回口頭弁論が開かれました。市東さんの耕作権をめぐっては3つの裁判が予定されていますが、その大裁判闘争の開始です。
■「土地収用法で取れなかった農地をどうして、農地法で取れるのか」「親子3代90年耕してきた畑が不法耕作だなんて絶対許せない!」市東さんは、15分間にわたって、堂々たる意見陳述を行ないました。

■陳述の最後に市東さんは空港会社側代理人をみすえて「私の畑を一度でも見にきたことがあるのか」と質しましたが、代理人は沈黙するのみで何も言えませんでした。
■弁護団を代表して葉山岳夫弁護士が、提訴された畑の位置が公図と違うこと、さらに旧地主が地主の立場を失った後に問題の畑の分筆の登記を行った違法について、釈明を求めました。
■さらに弁論の最後に一瀬敬一郎弁護士が、求釈明の追加を行って、空港会社側を追いつめました。一瀬弁護士は、旧空港公団が1993年に収用裁決を取り下げた事実および「地権者の同意なしに強制力をもった空港建設は行わない」と公約した事実を示して、「今回の提訴は民事訴訟という形で強制力を求めるものだが、前述の取り下げとの関係について釈明を求める」と追及しました。これに対して空港会社側は「おって答えます」と逃げることしかできませんでした。
■弁論終了後、弁護士会館5階で、記者会見が行なわれました。北原事務局長は、「今回の耕作権裁判は、空港会社側に何の正義もない。農業をつぶしてしまうやり方だ。一人一人が全国に訴えてもらいたい」と訴えました。弁護団が、「今回の提訴は法的にいっても、無謀で暴論。デタラメです」と詳細に展開、記者の質問に丁寧に答えました。
■会見後の報告集会には、会場あふれる80名余の参加しました。まず市東さんが、「陳述の最後で会社側の代理人を問い質す発言を行いましたが、あの10倍も20倍も言いたいことがあった。不当なのは会社側です。私は、今まで通り耕作を続けるだけです」と固い決意を表明しました。ビデオ
■鈴木幸司さんが、「この問題は、市東さん一人の問題ではない。農業農民問題であり、全人民の問題だ」と指摘しました。
■支援者から、「市東さんの農地と取り上げに反対する会」の吉川ひろし県議が「市東さんの農地を農地法で取ろうというのはどう考えてもおかしい。このことを多くの人に訴えて会員と支援基金を拡大しよう」と発言しました。関西実行委の永井満さんは「市東さんの陳述を聞いて、怒りとくやしさがにじみ出ていることと、空港会社に対してはらわた煮えたぎる思いだ。しかし、同盟の正義の闘いは日本を支えている。関西では、十数か所でパネル展をやります」と報告しました。
■杉並の産直野菜の消費者、匝瑳氏の前農業委員、成田市民の会の伊藤全明さん、動労千葉の滝口執行委員などから熱い発言がつづきました。
■鈴木謙太郎さんが、当面の闘争方針を提起、「次回公判は4月23日、長い裁判になるが、頑張りたい。東峰の森伐採が切迫している。2月23日に緊急現地闘争を持ちます。3月全国集会には1000名を目標に、同盟も全国に打って出ます。動労千葉のストにも連帯して闘います」と表明。最後に萩原進さんが、「市東さんへの攻撃は、農民階層に対する激しい攻撃。農民と労働者が連帯して初めて粉砕できる。同盟は3月にかけて15ヶ所飛び回ります」とまとめた。ビデオ市東さんの怒りを共有し、不抜の裁判勝利の陣形を構築しよう。
■2・25東峰の森伐採許すな!緊急現地闘争へ。3・25の大結集勝ち取ろう。
■次回4・23口頭弁論に集まってください。

  

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