●大阪湾岸住民研修会で三里塚から報告

 関西で、泉州・淡路・明石・東灘などで構成される住民の研修会が7月8日、淡路島の会場で行なわれ、三里塚現地からも報告に行きました。
 この研修会は、毎年この時期におこなわれ、20年以上続いています。テーマは、三里塚現地からの報告、関西新空港闘争報告、神戸空港闘争報告が中心で、質疑を含めて4時間にわたる真剣かつ熱心な討論が行なわれました。
 三里塚現地からは、できたての反対同盟パンフ「いま、三里塚農民から青年労動者・学生 働くみなさんに訴える」を持参し、この間の現地攻防を詳しく報告しました。
 市東さん耕作権裁判、現闘本部裁判、一坪共有地強奪訴訟など、重要な裁判が闘われている現状や、暫定滑走路北延伸のために、東峰の森を伐採し、東峰地区を破壊する形で新誘導路建設を始めようとしていること。北延伸のあと南にも延長して、滑走路の3500m化を策動していることなどに対して、反対同盟が不屈に闘い抜いていることを報告しました。
 とりわけ、市東さん耕作権裁判が論議になりました。
 この裁判は空港会社による農地法による農地取り上げと闘う裁判です。問題とされる農地は、市東さんの祖父が開墾してから、90年間耕作してきた畑。空港会社は、18年も前に畑の底地を旧地主から違法に買収し、今になって突然農地法を濫用した違法な手続きで取り上げようとしています。現在裁判中の農地は、畑の位置特定が全くデタラメで現況や法務局の公図とまったく違っています。
 質疑の中でも、「なぜ、こんなデタラメな位置特定が行なわれているのか」「絶対許せない」との意見が占めました。


5・1尼崎でのパネル展
また全体討議の中でも、秋の10・7三里塚全国総決起集会に向け、関西では9月28日に三里塚集会を行なうこと、7月19日の天神峰現闘本部裁判第17回公判を初め、裁判闘争に全力で取り組むこと、秋に向けて三里塚写真展の企画、現地調査、援農などの取り組みが話し合われました。

関空2期の破産は必至

 関西新空港闘争については、8月2日の2期供用開始に反対しよう、との内容で報告されました。8月25日から開かれる世界陸上大阪大会に間に合わせるために、当初発表していた07年10月を2ヶ月前倒ししての開港。関空2期事業の破産を話題づくりでごまかそうとしているわけです。開港12年を経ましたが、ますますぼろぼろになっていて、便数は減り、赤字は増える一方。また地盤沈下で建物、滑走路はがたがただということで、関空2期は必ず破産するという実態が明らかにされました。
 7月22日に開催する「8・2関西新空港二期供用開始阻止・新陸上ルート案反対!関空の軍事空港化絶対反対!」関西新空港反対全国集会(泉佐野市末広公園コミュニティひろば)についての取り組みが確認されました。反対同盟からも代表を派遣することを伝え、ともに闘うことを確認しました。

  

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