東峰十字路付近で、突貫作業で行われている新誘導路工事
（８月３０日撮影）
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■暫定滑走路の北延伸計画は、着工の直後（昨年９月１５日）から「短い、欠陥だらけ」「アジア近距離便しか飛べない」「便数は増えない」という破たんぶりを露呈しました。空港会社の黒野匡彦社長（当時）自身が、マスコミ紙上で語ったのです。
■アジアでは韓国・仁川空港、中国・浦東空港（上海）空港、タイ・スワンナブーム空港、シンガポール・チャンギ空港、マレーシア・クアラルンプール空港など、４０００メートル滑走路を複数本持った巨大空港が新設、増設ラッシュが起きている中で、日本最大の国策空港が４０００メートルと２５００メートルでは、〃世界の成長センターアジアで取り残される〃――安倍政権と財界、国交省、空港会社はこのような強烈な危機意識に見舞われているのです。
■そこで「航空政策の大転換」を正面からかかげて、打ち出されたのがアジア・ゲートウェイ構想です（今年５月）。この構想では、首都圏空港容量の拡大＝成田空港の「拡充」がはっきりと書かれています。１９８６年の中曽根内閣の２期着工攻撃以来の内閣をあげた成田空港「拡充」すなわち三里塚闘争破壊攻撃が、今強行されています。
■去年７月からの市東さんへの農地取り上げ攻撃、公約をほごにした東峰の森伐採、一坪共有地裁判、天神峰現闘本部裁判などなりふりかまわぬ不当な提訴の数々……。こうした攻撃は以上のような危機からくる焦りに満ちた暴挙でした。
■そして、現在最大の焦点は安倍政権が「ポスト北延伸」＝３５００�嘆修貌Г濆�んで、そこから一切の攻撃を行ってきているということです。これは南側への延伸＝東峰地区を更地にする攻撃であり、反対同盟と敷地内農家から農地を強奪し、たたき出す宣言です。
■１９８８年、強制収用への抗議が殺到して千葉県収用委員会は機能を停止。強制収用ができず２期工事が頓挫するという一敗地にまみれた自民党政府は、いわば「２期決戦の再戦」とも言うべき挑戦に出てきたのです。しかし、「東峰地区を更地にする攻撃」など、三里塚闘争とこれを分厚く支える労農学の陣形が存在しているかぎり、空論でしかありません。そこに、国策として国際空港政策の成否をかけざるをえないほど、安倍政権は危機に追いつめられているのです。この攻撃を強行しなければ、日本はアジアの航空路線網の争奪線〜権益争いに敗れてしまうのです。こうして北延伸攻撃と同時に「ポスト北延伸」＝３５００メートル化をめぐる重大な攻防が、すでに火を噴いているのです。
■アジア・ゲートウェイ構想では、さらに、航空自由化を切り口とした究極の民営化・規制緩和および「攻めの農業」と称する国内農業の最後的破壊を行おうとしています。このようなアジア・ゲートウェイ構想に立ちはだかっているのが、三里塚闘争です。
■10・７三里塚集会の課題は、このアジア・ゲートウェイ構想という形で具体化した安倍政権の航空・空港政策の大転換の重みとその危機性を暴露し、「ポスト北延伸」はもとより、現在の北延伸攻防の勝利へ、闘う陣形を打ち固めることです。全国の労働者、農民、学生の皆さんに結集を呼びかけます。労農連帯の飛躍を勝ち取ろうではありませんか。
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