●「有機・無農薬野菜づくりは私の誇り。私は攻撃に対して一歩も引かない」

――9・8講演集会での市東孝雄さんの発言

■大勢集まってくれてありがとうございます。ご支援に感謝します。山下惣一さんのすばらしいお話もっと聞きたいという思いです。現在の農業破壊は農家だけの問題ではなく消費者の問題でもあるというお話でした。私もさらに勉強してやっていきたい、という思いを強くしました。
■私にかけられた農地取り上げの攻撃ですが、いくら考えても納得がいきません。農地法で農地を取り上げるということがどうして起きるのか。農業委員会、農業会議、知事決定そして農水大臣の決定、この間わずか6カ月です。
■中でも農業会議を傍聴したときの思いは忘れることができません。農地課の役人が「1億8千万円補償するんだからいいじゃないか」と言うわけです。しかも最後に「これは近隣農家の収入の150年分に相当するんだ、どうだ」というわけですね。



葉山岳夫顧問弁護士(右)と
並んで登壇した市東孝雄さん


■これには怒りました。「本人がここに来ているんだから、私の問題について審査したと言う内容を、おれの顔を見て説明して見ろ」とどなったわけです。12人の傍聴者が口々に弾劾しました。すると彼らは下を向いちゃって応えられないです。会議は終わっているのに動けません。答えられるはずがありません。こういうやり方に私は絶対納得できません。
■今回、取られる農地は私の農地全体の4割にもなるんです。この畑は3代90年耕してきました。本来なら農地解放の時に解放されているはずだったんですが親父の復員が遅れて小作地のまま残ったわけです。
■でも農地法ができて自作地と同等の権利を得たはずです。農地法には「耕す者に権利あり」と書いてあります。地主が耕作者の意志を無視して農地を売ることはできないんです。法律にはっきり書いてあります。本来、農地法に守られているはずなんです。
■しかし、政府は農地法を廃止するという動きに出てきました。やっぱり、私の問題の背後にはこういう動きがあるんだと思いました。自民党は農民をつぶしてしまうつもりです。私の農地をつぶすとは、そういう意味であることを実感しました。私のこの問題は私ひとりの問題じゃない。萩原進さんもパネル討論で言っていました。全国民、全農民の名をもってたたかう、そして権利を勝ち取っていく、それが必要だと思います。


■私の畑を見てもらえば分かりますが、自分で言うのもなんですが、ふかふかです。20年前から有機・完全無農薬で安全で美味しい野菜を作っています。それがまた私の何よりの誇りです。
■今日皆さんに私の気持ちをはっきり伝えたいと思います。私はこの攻撃に対して一歩も引きません。農地を守り闘いたいと思います。
■現在、提訴されていますが、畑の位置も違う訴えで、私に関係ない裁判だと言いたい気持ちです。本音を言えば裁判に出たくもありません。政府はどんな無茶でも闇から闇に葬って、市東孝雄と言う農民をつぶそうとしているのです。それをすべての人に知ってもらいたいと思います。
■1人では何もできません。皆さんの力が必要です。そういう意味で、私もこれからがんばって行きますので、よろしくお願いします。

  

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