●市東さんへの農地強奪提訴を弾劾し、反撃する記者会見を行なう

市東孝雄さんの畑で行なわれた記者会見では、闘いの現場に立った臨場感も加わって、活発な質疑が行なわれた
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■反対同盟は、10月29日、暫定滑走路の誘導路を「へ」の字に曲げている市東孝雄さんの畑で、提訴を弾劾し、農地を守りぬく趣旨の記者会見を行ないました。
■市東さんは、「権力がこの畑に手をかけてくるなら流血を辞さぬ闘いをやりぬきます」という趣旨の断固たる発言を行いました。青空の下、懸案の現場の畑での記者会見は、マスコミ記者の関心を引き、活発な質疑が交わされるアピールの場となりました。
■以下、声明全文です。

 声明

 10月17日、成田空港会社は千葉地裁に対して市東孝雄さんの農地2ヵ所の明け渡し請求を不当に提起した。この提訴は、欠陥空港の象徴である「へ」の字誘導路を直線化するために、農地法で農地を公用収用するという前代未聞の暴挙である。
 わが三里塚芝山連合空港反対同盟は、満身の怒りを込めて弾劾し、不屈の決意を明らかにした市東孝雄さんとともに、なにがなんでもこの攻撃を粉砕する決意である。
 明け渡し対象の農地は、いずれも市東家が親子代々耕作してきた農地である。戦後農地改革で解放されるべき農地でありながら、手続きが適正になされず、賃借地とされた。この農地を空港会社(旧・空港公団)は耕作者の市東東市さん(当時)に無断で取得(1988年)、数々の農地法違反を重ねた上に突然、解約を申し入れてきた。
 解約手続きにあたって千葉県知事は、空港会社の違法性と明け渡し対象地の位置の特定という前提的事実を精査することなく、不当にこれを許可したが、これが今回の不当提訴の根拠となった。
 この攻撃は「賃貸借契約の解約」の形をとっているものの、紛れもなく空港用地の強制収用攻撃である。成田空港をめぐっては事業認定がとっくに失効しており、空港会社が用地を取得する道は闘いによって閉ざされた。用地取得の方途を失った空港会社は、農地と農民の権利を守るために制定された農地法を違法に使って、農地を取り上げる暴挙に踏みきったのである。
 こうした前代未聞の暴挙は、戦後の農地改革をひきつぎ農民の権利を保障するものとして制定された農地法の解体攻撃と一体である。農業切り捨て・農地破壊と改憲の先取り攻撃そのものであり、反対同盟は全国の農民・労働者・人民の最先頭で闘うものである。
 市東さんの農地とともに、天神峰現闘本部建物を断固として守り抜き、42年間不屈の空港絶対反対闘争の勝利へ前進する。
 以上、声明する。

 2008年10月29日
三里塚芝山連合空港反対同盟

  

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