欠陥だらけ暫定滑走路を閉鎖せよ!


弾劾声明

三里塚芝山連合空港反対同盟

 反対同盟は暫定滑走路北延伸の前倒し供用開始の動きを徹底弾劾する。供用を中止し暫定滑走路を閉鎖せよ! 事故の惨事を顧みず、住民と乗客・乗員にさらなる危険を強制する空港会社と政府・国交省に、心底からの怒りを抑えることができない。

 報道によれば、成田空港会社はフェデックス激突・炎上事故を口実に、延長滑走路を10月にも供用開始するという。事故で「計171便が欠航や目的地の変更を強いられた」「ジャンボが離着陸できない暫定滑走路の限界がクローズアップした」から供用を急ぐというのである。
 冗談ではない。フェデックスの事故原因は、成田空港に頻発するウインドシアである。事故が起きたら暫定滑走路に着陸させるというが、そのような時こそ、房総と北総の境に位置し寒気と暖気が激しく衝突する天神峰・東峰が危険なのだ。その証拠が6年前のエアージャパン機(乗員・乗客102人)である。ウインドシアに煽られて滑走路をオーバーランし、あわや大惨事の事故を起こしている。
 さらに「延伸して安全性が高まる」などというのは許せぬ欺瞞(ぎまん)である。延伸しても、いまの中型機より長い滑走路が必要なジャンボを飛ばせば安全性を高めるどころか、逆に危険性が増大する。
 しかも、前倒しは「空港規模の拡大に見合う空港管制態勢が整わない」(千葉日報)なかでの供用であることすら露見しているではないか。
成田空港はアジア・ハブから陥落し、羽田国際化によってさらに危機を深めている。供用開始の前倒しは、競争原理による利益優先・安全無視の前に人命を差し出す暴挙であり、断じて認めることはできない。

 「へ」の字に曲がった誘導路、段差4メートルの開拓道路が入り込む着陸帯、神社間際のオーバーラン帯、南側飛行直下を2度くぐる新誘導路、東関東自動車道をまたぐ進入灯、──暫定滑走路の欠陥をあげたらきりがない。これらはすべて無理・無謀の結果であり、その責任はあげて政府・国交省、空港会社にある。そのうえ年間飛行回数1・5倍化(30万回)などは言語道断だ。
 欠陥だらけ暫定滑走路を閉鎖せよ! 反対同盟は市東さんの農地取り上げを許さず、天神峰現闘本部を守りぬき、不屈に闘う決意である。

 2009年4月11日

  

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