7・30新誘導路の前倒し供用開始を弾劾する

――反対同盟が成田駅頭ビラまきで反撃

■7月30日から新誘導路(東側誘導路)の供用が本来計画より9カ月も前倒しで開始されました。報道された写真(左)によると約3分の2が伐採された東峰の森の姿が痛々しく写っています。反対同盟は同日、成田駅頭ビラまきを行い、広範な市民に新誘導路供用開始の不当性と破たん性を訴えました。(ビラのPDFファイルはこちら
■新誘導路は、東峰部落の命の森である東峰の森を約半分も伐採し、環境と景観を破壊して強行されました。この結果、東峰部落の西側半分は分断され、空港の中に取り込まれることになったのです。ビラにもあるように2005年5月、黒野匡彦NAA前社長は「お詫び」の書簡を東峰部落に出し、「今後、皆様の生活環境や人間としての尊厳を損なうことは二度とやってはいけないとの強い決意です」と「謝罪」しました。その「二度とやってはいけない」生活環境破壊を三度強行したのです。何という農民愚弄、人間無視でしょうか。1966年以来の成田空港建設の歴史はすべてこのような、常識では考えられない不法・不当の積み重ねです。ですから私たち反対同盟は、このような国家犯罪を告発して43年を闘いぬき、さらに未来にむかって闘い抜く決意を固めているのです。

■110億円という巨額の税金を使い、東峰の森というかけがえのない財産を破壊して造り、供用を始めた新誘導路ですが、実はほとんど使いものにならないことが、7月30日を前後して明らかになってきました。ビラの地図にあるように、誘導路の長さは2500メートルです。仮に北延伸後の2500メートル滑走路の北端(南側に離陸するときは航空機が北端まで自走する)まで走る場合を想定すると自走距離は5キロメートルにもなります。
■さらに、これも地図を見てほしいのですが、北延伸滑走路の南側延長直下を2度も横切る構造から、危険性や電波障害のため2カ所の信号で止まらなければなりません。まさに世界にも例を見ない欠陥誘導路でしかなく、ほとんど使いものになりません。110億円という莫大な税金をドブに捨てたようなものです。欠陥を自認するかのように、新たな西側誘導路(3本目)の計画をこの期に及んで発表したのです。何という場当たり、付け焼刃、無責任!
■結局「反対運動を解決しなければいびつな空港のままで抜本的な解決にはならない」(7月5日付 東京新聞)と国土交通省幹部が認めているのが真実なのです。つまり、私たち反対同盟が闘い続ける限り、成田空港は永遠に完成せず、欠陥・危険のデタラメ滑走路のままの姿をさらし続けるということです。
■私たちは絶対に負けません。政府・国交省、NAA自ら人権無視の先頭に立つ成田空港建設の国家犯罪をあくまで告発し、暫定滑走路閉鎖・空港廃港まですべての闘う仲間とともに闘いぬきます。

  

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