- 2014年5月 1日 23:50
―記者会見で弾劾声明発す
4月30日、成田市商工会議所を中心に、「第3滑走路実現する会」なるものが設立されました。私たちは、住民無視のこの暴挙を絶対に許すことができません。怒りを込めて弾劾します。
そもそも第3滑走路をどこに造ろうというのでしょうか。3500mや4000mの滑走路を新たに造るには、数百ヘクタールもの広い土地が必要です。新たに膨大な数の立ち退きを周辺住民に強制し、現在の何倍も騒音地獄を拡大することになります。深夜飛行時間の延長で、それまで以上に騒音に苦しむ周辺住民の怒りを何と考えているのでしょうか。
この日、朝から支援連を中心に成田市役所街宣、駅頭街宣、弾劾行動をおこない、昼から記者会見を開いて弾劾声明を発しました。
以下、弾劾声明を掲載します。
弾 劾 声 明
本日、成田商工会議所会頭を発起人代表とする「成田第3滑走路実現する会」の決起集会(設立総会)が開かれようとしている。われわれはこの住民無視の暴挙を断じて許さない。
そもそも第3滑走路をどこに造ろうというのか。現在の空港敷地内にそのようなスペースはない。空港周辺のどこに計画しようとも、空港を大幅に拡張し、数百㌶の広大な敷地を確保しなければならない。それは、新たに膨大な周辺住民に立ち退きを強制し、騒音地獄を現在の何倍にも拡大することを意味する。
成田空港はいまだに未完成の空港である。初めから地元の反対を力で押しつぶして強行したがゆえに、完成させることができないのだ。48年前から今日まで繰り返してきた強権的な土地取り上げと住民追い出しをまたしても行おうというのか。騒音下で苦しむ人々の怒りの声を聞いたことがあるのか。「第3滑走路計画」は、ただ単に地元資本を始めとした空港利権にむらがる者どもの私的利益を満たすことが主たる目的ではないか。
成田空港の「公共性」の化けの皮ははがれている。「外国からの乗り入れ需要に対応できないから」としてきた空港建設の「大義」は今や消えてなくなり、「需要をいかに作るか」に汲々(きゅうきゅう)としているありさまだ。成田空港会社の夏目誠社長は「成田を日本一のショッピンセンターに」と言って航空外収入に活路を求めている。すべては「カネ、カネ」なのだ。「人の命よりも金もうけ」の国策が福島原発事故を引き起こした現実をかえりみることなく、金もうけに走る空港のどこに「公共性」があるだろうか。
「空港間競争」に負け、延命のために無謀な計画を企む国土交通省・成田空港会社の姿の中に、国策に抗して闘いぬいてきた三里塚闘争の正義を確信する。
この荒唐無稽(こうとうむけい)な計画に現実性などはない。しかしわれわれは、安倍政権の成長戦略における空港政策、すなわち羽田・成田を一体とした空港容量拡大政策を、1%の大資本の利益のために99㌫の民衆に犠牲を強いるTPPなどと同じ攻撃として見すえ、闘う。
われわれは、市東さんの農地取り上げ攻撃を許さず、北総そして全国の農民の未来をかけて、計画自体を粉砕することを宣言する。「第3滑走路」敷地に想定される住民はもとより、騒音地獄拡大で生活できなくなる周辺住民、さらに全国の労農学市民と連帯して、「第3滑走路計画」を打ち砕く。
2014年4月30日
三里塚芝山連合空港反対同盟
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