成田空港の「機能強化」の一つとして掲げられている暫定B滑走路の1000㍍延長計画に対して、予定地となる住民が怒りの声を上げました。
1月30日、成田市久住地区の騒音対策委員会が理事会をおこない、国、NAA、県、市を呼びつけて説明を行わせました。
参加者から不満と批判が相次ぎました。「2010年の発着枠30万回化、2013年の深夜・早朝便の飛行制限緩和の時に約束した落下物回避のための移転対策、防音工事の改善が実行されていない」「今まで出した要望をしっかり実現した上で示すべきだ」などの意見が続出したのです。
住民無視・安全無視の第3滑走路許すな!
実際、昨年12月16日、4000㍍滑走路直下の成田市荒海地区で、同24日には成田市西和泉地区で、航空機部品の落下物事故が連続して起きています。人間にぶつかれば生命に関わる重大問題です。こうした問題が軽視され、一向に改善されないのです。
「機能強化」を「最重要の経営戦略」と位置づけ、「今年が仕込みの年だ」(夏目誠社長)などという空港会社に、住民第一の姿勢など期待できるはずもありません。
他方、千葉県は1月28日、県庁内の幹部から構成される「成田空港活用推進本部」の初会合を開きました。この席で森田健作知事は、「第3滑走路建設は新しい空港をもう一つ造るような計画だ。全県一丸となって取り組んでほしい」とハッパをかけたのです。
知事の言葉に示されるように、まさに「新たな空港」を造るような話であり、多くの住民の生活と生命に影響を及ぼします。「予定地」にされようとしている芝山町民を先頭に、「単なる空港の拡張ではない。とんでもない」「もうこれ以上我慢はできない」「第3滑走路など絶対に造らせないか、自分が出て行くかだ」という声があがっています。
安全を無視した空港の「機能強化」は、とりわけ空港内で働く労働者の問題でもあります。第3滑走路建設、B滑走路の1000㍍北延伸を、労働者・地域住民の連帯した力で阻止しましょう。
(2月3日、京成成田駅頭で、支援連絡会議が街頭宣伝をおこない、上記内容のビラを配布しました。ビラはこちら)