10・8全国集会へのメッセージ(1)

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 10・8三里塚全国総決起集会には、いくつかメッセージも寄せられましたので、こちらでも紹介していきたいと思います。
今回は「10・8山﨑博昭プロジェクト」からのメッセージを紹介します。

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三里塚闘争 10.8全国総決起集会に集まられた皆様へ

 先ず、戸村一作委員長と共に三里塚闘争を長くけん引された歴戦の勇士北原鉱治事務局長のご逝去を悼み、心より敬意と哀悼の意を表します。
そして51年にわたり営々と三里塚闘争を闘い続けておられる皆様方に敬意を表します。
50年前の今日は、当時の首相佐藤栄作の南ベトナム訪問阻止の第1次羽田闘争が激しく闘われ、弟が虐殺された日です。
弟の遺体の確認のため10月8日深夜上京し、9日小長井、葉山両弁護士と話し合っているとき、「三里塚で杭打ちが強行された!」との情報が入り、弁護士事務所が騒然としました。私はこの時初めて三里塚の名を知りました。17日の追悼中央集会には戸村一作委員長が駆けつけて下さり、杭打ち強行、不当逮捕と、山﨑博昭虐殺への強い抗議をされました。
1年後、1周年で東京を訪れた母と私は、翌日救援会の水戸喜世子さんのご案内で三里塚を訪ねました。戸村さんは「山﨑博昭の霊に捧ぐー真理と自由―」と題した自作の鉄材の彫刻と共に優しく迎えて下さいました。突然の訪問にもかかわらず、反対同盟の方々が大勢集まって歓迎して下さり、皆さんの赤い布への寄せ書きも頂きました。1968年のことです。
私たちは、羽田闘争50周年を前に「10・8山﨑博昭プロジェクト」を立ち上げ、記念碑の建設、記念誌の発刊、ベトナムでの「10・8と日本の反戦闘争」の展示を目指して活動してきました。多くの方々の協力で、記念碑は、墓石という形をとりましたが、羽田の萩中公園そばの寺院に建てることが出来ました。記念誌も出版できました。
戸村さんの彫刻「真理と自由」はベトナム展示の前段階としての、京都精華大学の展示に堂々とした姿を見せ、寄せ書きも48年ぶりに日の目を見ました。
寄せ書きは、今、弟の遺影と共にベトナムの「戦争証跡博物館」に展示されています。以後、他の展示物と共にベトナム各地を巡ります。
 弟の遺影がベトナムの博物館に展示されているのは感慨ひとしおです。高校時代にベトコンに扮しベトナム反戦をアピールした弟は、大学生になってベトコンのように闘おうと羽田に駆けつけました。50年後の今、米軍に公開処刑されたあの青年と同じ大地の空気を、吸っています。
 三里塚のトンネルはベトナムに通じている、と北原鉱治事務局長が言われたベトナムのトンネルを今年の8月、見学する機会も得ました。三里塚とつながっていることを実感してまいりました。弟の思いもベトナムに伝わりました。三里塚に駆けつけた経験を持つ多くの人が、50年後のナチスばりの安倍政権と闘う決意を新たにしました。
 本日、私たちは羽田弁天橋での献花から夕方の50周年記念集会まで東京で過ごしますが、三里塚での集会に参加される方たちと、志を同じくしていることをお伝えし、挨拶にしたいと思います。益々のご活躍を祈ります。
2017年10月8日     10・8山﨑博昭プロジェクト代表 山﨑博昭兄 山﨑建夫

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