決戦本部ニュース第10号

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p180404.jpg 4・1三里塚全国集会では、農地強奪強制執行と体を張って闘う「天神峰決起」など、新たな「三里塚共闘陣形」の構築を呼びかける決戦本部からのアピールを発しました。決戦本部ニュース第10号として、会場配布したものです。ご一読下さい。

決戦本部ニュース第10号

 

 

テキスト版は以下

 

国家権力と闘う新たな三里塚闘争の発展を!

決戦本部長 太郎良陽一

 全国の闘う仲間のみなさん。
 全国全人民の先頭で国家権力と闘いぬいてきた三里塚が真価を発揮する季節(とき)が来ました。
 一つに、市東さんの農地強奪を阻止する請求異議裁判で、千葉地裁・高瀬順久(よしひさ)裁判長は早期結審攻撃をかけてきました。いよいよ闘いは正念場を迎えます。決戦本部は、今秋にも予想される国・NAAの意を受けた市東さんへの不当判決と「暴力的叩き出し」=農地強奪強制執行と身体をはって闘う「天神峰決起」を呼びかけます。
 二つに、3月13日、国交省・NAA・千葉県・地元自治体からなる4者協議会で周辺住民の声を無視し、「成田空港の機能強化策」の最終合意を強行しました。この「4者協合意」は、周辺住民の反対=「白紙撤回」の声が広がり、「新たな空港反対運動」に恐怖した反対運動つぶしの暴挙です。「一坪再共有化―シンポ・円卓会議」で空港反対運動から空港との「共生共存」へと転落した反対同盟脱落派が、空港用地確保に積極的に協力し、あろうことか反対運動つぶしに奔走(ほんそう)したのです。地元から中央にいたる政財界を総動員する52年前の「三里塚空港の閣議決定」と何ら変わらない暴挙ですが、三里塚闘争52年の勝利は住民が不屈に闘いに立ち上がる源になっているのです。
 三つに、改憲―安保・戦争政治、労働者への低賃金・非正規化攻撃、農民への農業破壊・低所得化、原発再稼働、弱者切り捨ての社会保障制度改悪、差別・排外主義煽動等々、諸矛盾の人民への転嫁と天皇代替わりによる「国民統合」が、安倍政権によって策動されています。全人民の怒りが沸騰点に迫ろうとしています。
 森友―加計学園問題の腐敗こそ、「三権一体」となった民主主義の実体です。2016年韓国民衆総決起でパククネ大統領を打倒したように全民衆の共同闘争こそが必要です。

<反戦・反権力の砦=三里塚>

 私たちは、1966年に反対同盟を結成して以来、一貫してあらゆる空港建設事業と非和解に闘ってきました。空港反対闘争は、当時の労働者・学生のベトナム反戦―反基地闘争と結びついてきました。1968年の2月26日には、ここ栗山公園(旧成田市営グランド)で、反対同盟と砂川基地拡張反対同盟と全学連の3者共催の集会が5千人以上の決起で闘われています。機動隊の棍棒に頭を割られた故戸村委員長は「この2・26集会を経過して三里塚闘争は、かつて武装警官に戦慄(せんりつ)をおぼえていた農民も、流血・逮捕も恐れない
までにいたっている」そして三里塚闘争を「安保打破にむけて前進する一大反権力闘争である」と、この集会の決定的転換を記しています。実際に反対同盟を核とする「三里塚共闘」は、「三里塚闘争は終った」「三里塚は地域住民問題だ」という「シンポ・円卓会議」による手打ちを許さず、国家権力の卑劣な攻撃と不屈に闘い勝利してきました。そして市東さん、萩原さんたちの農地への「土地収用法による強制収用」を破たんさせ、空港の完成を見事に阻んでいるのです。空港のフェンスとコンクリートの中に天神峰―東峰の緑の畑が息づいています。
 市東孝雄さんは、両親の「闘魂ますます盛んなり」を継承してきました。NAAによる卑劣な「農地法」を使った農地取り上げにも、機動隊・公安・ガードマンの徘徊(はいかい)にも、航空機騒音にもひるまず、丹精込めた完全無農薬・有機野菜作りの日々を過ごしています。これこそ、まさに結成当時からの反対同盟の「非妥協―空港絶対反対」の姿であり、「強制執行なにするものぞ! 来るなら来い!」と仁王立ちした決意のあらわれなのです。
 成田空港の機能強化策の「4者協合意」は、約1240戸に移転を強制し、周辺住民に早朝―深夜の騒音地獄をもたらし、広大な自然と農業を破壊します。地元議員頼りの反対は無力です。NAA・行政の騒音対策がペテンであることをつかんだ住民は、既存の組織を食い破り、「断固反対」の看板を次々と立てています。60回にならんとする月一回の空港周辺情宣で信頼された反対同盟の活動は、空港への怒りを拡大し、実を結びはじめました。不屈の住民闘争が新たに出現したのです。

<実力闘争で闘おう!>

 最後に、市東さんの強制執行との闘いが決定的に重要です。空港周辺、地元住民はもとより全国の様々な闘いとつながる「新たな三里塚闘争」として、発展させましょう。三里塚闘争から離れていた方々にも、安倍を打倒するため、辺野古新基地建設を止めるため、原発再稼働を阻止するため、安保体制を打破するため、実力闘争で、大衆的行動で闘う「三里塚共闘陣形」の再構築を呼びかけます。市東さんの農地を、生き様を、国家権力に蹂躙(じゅうりん)させてはなりません。市東さんの畑=人民の宝をコンクリートにさせてなるものか。
 反対同盟―決戦本部は、全国の闘うみなさんに強制執行と闘い市東さんの農地を守る闘争への決起を訴えます。沖縄の高江―辺野古では、本土・ヤマトから派遣された国家権力・機動隊と身体をはり、闘いを爆発させています。三里塚でこそ、あらゆる戦線で闘う人々が団結して、身体をはった闘いに立ちあがろうではありませんか。
 高江―辺野古に続け!

<三里塚-天神峰現地へ>

  毎月1回「天神峰カフェ」を開いています。市東さんの美味しい無農薬野菜とコーヒーをいただきながら三里塚闘争のDVD鑑賞やフィールドワークを行っています。空港を阻む畑の素晴らしさを実感できます。反対農家の屋根すれすれに飛行機を飛ばす横暴さに怒りが込みあげます。この地を守る農民の生きる姿に触れることで、闘う力が沸き上がります。譲れない・守るべきものがここにはあります。我こそはという方々、ぜひ三里塚―天神峰に来て下さい。

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