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NAAへの譲渡が目的ではない?!

  • Posted by: doumei
  • 2010年4月19日 23:09

p100415_3.jpg―― 一坪共有地強奪の論理破たん

 4月15日、千葉地裁601号法廷でで鈴木さんの一坪共有地裁判第13回口頭弁論が開かれました。
 裁判には鈴木いとさんをはじめ、北原事務局長、萩原事務局次長、市東孝雄さん、鈴木謙太郎さん、萩原富夫さんが参加し、動労千葉の後藤俊哉さん、関西実行委の松原康彦さん、福日労の皆さんなど多数の結集で弁護団とともに傍聴闘争をやり抜きました。

 この日の裁判では、千葉県がこの土地について、成田国際物流事業の複合基地にするという思惑で造成・整備を行い、その後に成田空港会社(NAA)に譲渡する―ことの矛盾、破たんを徹底的に追及しました。

 千葉県は「来年末をメドに造成整備して譲渡する」と言っていましたが、その根拠が示されていません。県とNAAとの譲渡契約すら交わされていないし、NAAがどのような準備をしているのかも明らかにされていません。
 そもそもJALが倒産して、今年の10月末で貨物機による輸送事業から撤退します。貨物事業のために、さらに広い土地が必要だなどという理由がないのです。

  弁護団は次々と千葉県側に質問を浴びせました。すると原告・千葉県の代理人弁護士は「被告は誤解している部分がある。NAAに譲渡するために共有関係の解消をしろと言っているわけではない」と言いだしたのです。「誤解? いまさら何を言うか!」法廷内は怒号に包まれました。傍聴席から市東孝雄さんが「それなら譲渡しないということだな!」と鋭く追及。
 譲渡が目的でないなら、何が目的なのか。ただ土盛りをするためだけに、一坪共有地を奪い取ろうというのか。弁護団のたたみかける追及に、千葉県側は動揺を隠せません。

 そこに助け船を出したのが、現闘本部裁判で反動判決を出したあの仲戸川隆人裁判長です。窮地に陥った県側に対して「答えられる範囲で答えた方がいいよ」「回答するかどうか“応答”して下さい」と、救いの手をさしのべる訴訟指揮。傍聴席からは、最後まで怒りの声がたたきつけられました。

p100415_4.jpg 裁判終了後の報告会では、被告である鈴木いとさんが、「からだに気をつけて頑張っていきますから、よろしくお願いします。」と笑顔で決意表明。弁護団からは、「誤解」発言に示された県側の破たんと、その背景にある航空産業の衰退、成田空港の危機が指摘され、今後も追及の手を緩めることなく闘うことが明らかにされました。

 次回の裁判は7月1日午前10時半からです。傍聴へのご参加、よろしくお願いいたします。

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