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農地強奪の誘導路工事、裁判結審策動に怒りの同時デモ

  • Posted by: doumei
  • 2011年2月 4日 12:42

―怒りのデモで切替工事ストップ、「1月切替」は完全破産(現地闘争) 
―井上裁判長による弁論終結強行弾劾(現闘本部裁判) 
―法廷内騒然!裁判官忌避を叩きつける(現闘本部裁判)

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 2月4日、反対同盟は「第3誘導路粉砕・道路切替阻止」の現地緊急闘争と天神峰現闘本部裁判控訴審闘争を、三里塚と東京で同時に闘いました。
 現地緊急闘争には反対同盟や支援連、それに学生など急きょ駆けつけた60人が午前9時30分からデモ行進をおこない、本格化した第3誘導路建設と、ますます市東さんの生活を破壊する道路切替を許さないという怒りを示しました。
 昨年末、空港会社は市東さんに対して「年明け1月に切り回し道路に切り替える」と通告して来ました。しかしずさんな工事の失敗もあって、1月切替は完全破産。この日もデモのさなかは、作業員もガードマンも人っ子一人いない状況で、工事は完全にストップ。デモ隊の解散を確認してからコソコソと工事を始める醜悪な姿をさらけ出しました。反対同盟とデモ隊は圧倒的な優位性と勝利感をもってデモを貫徹。さらに切り回し道路の工事現場で闘いの決意を示すシュプレヒコールをあげました。

 他方、東京・霞ヶ関では、120名が日比谷公園・霞門に集まり、東京高裁に向けてデモ行進。「井上繁規裁判長の結審策動を許さない」と声をあげました。
 法廷では北原鉱治事務局長と弁護団が1時間におよぶ意見陳述をおこない、あらためて証人尋問と実地検証の必要性を明らかにしました。
 これに対する井上裁判長の進行は、1審千葉地裁・仲戸川隆人裁判長以上に裁判とは言えないものでした。弁護団の陳述に対して何ら内容に立ち入ることなく、「本法廷は証人の申立について却下、これにて審議は終結」と言いだしたのです。すぐさま弁護団から「裁判官忌避!」の声。その声を「聞いてない」と言わんがためか、井上裁判長は次回期日も指定しなければ、閉廷も宣告しないままで逃げ去ってしまったのです。あまりのデタラメぶりに法廷内は怒りの声であふれかえりました。
 裁判ののちに開かれた総括集会では、弁護団から経過報告と、きわめて不当な訴訟指揮に対する弾劾がなされました。北原事務局長は「内容で勝利していても判決は不当にひっくり返す。こんな裁判を三里塚はずっと経験してきた。この不当を許さず断固闘おう」とあいさつ。現地闘争で工事を全面ストップさせたことが報告されると拍手と歓声が沸き起こり、東京・三里塚一体で闘いぬいたことが確認されました。

 現地闘争での市東孝雄さんと萩原進事務局次長のあいさつを紹介します。

p110204_5.jpg 市東孝雄さん
 今日は東京高裁の方でも、デモと裁判闘争を現地と同時進行という形でおこなっています。
 このかんの空港会社のやり方ですけど、そこの道(切り替えられようとしている市東さんの家の前の道路)を使っているのは私だけじゃないんですよ。一般の人も1時間に何百台というクルマが通っている。そういう状況なら看板とか何らかの説明があって当然だし、「これこれこういう道になるんだ」とみんなに知らしめなければいけないと思うんですよ。それが何も無しという傲慢なやり方が45年経ってもいまだ未完成の空港という結果になっていると思います。
 空港会社にすれば、切替の道は必ず造らなきゃいけない。いま造らないでズルズルいったら空港会社自体がつぶれる、そのような状況なんだと思います。だから一日でも早くやりたいという中でのいやがらせが露骨に現れています。
 先日も道路工事の現場にいた空港会社の責任者を問いつめたら、「県からの許可を得ているからいいんだ」の一点張りでした。
 ですから今日は空港会社を弾劾して、怒りを込めたデモを皆さんと一緒にやりたいと思います。

p110204_6.jpg 萩原進事務局次長
 早朝より結集されてご苦労様です。今まだ東京から連絡入っていませんけども、たぶんデモの最中だと思います。11時からの裁判開始で我々の代理人が結審策動を許さないという闘いを展開する。東京もこちらもひしひしとした緊張関係の中で今日を迎えたわけです。
 空港会社は1月中に切り回し道路に切り替えると宣言したわけです。それを完膚無きまでに打ち破ったと我々は確認したい。「1月」と言ったのにできなかったわけだから、これからいろいろ弁明するだろうけど、それは彼らの追いつめられた姿ですよ。
 我々は1分でも5分でも1時間でも半日でも1日でも遅らせるような闘いをやっていきたい。我々が余裕を持って闘えるんですよ。もう空港会社は余裕がないんです。「成田を捨てないでくれ」と必死になってしがみついているような状況なんです。だから工事はズサンだし、計画性もない。そういうことがますますあらわになっている。
 200億もかけて今まで空港予定地じゃなかったところまでつぶしていく。東峰林とか横堀の方を含めたら100町歩(100ヘクタール)くらいの大きな農地や土地を、また新たに空港用地としてつぶしているわけですよ。100町歩あったら集落がひとつできるんです。2町歩ずつ分けたって50戸の農家ができる。誘導路1本のために、一人の農家をつぶすために、集落がひとつできるような土地をつぶしていくっていうのが空港会社のやり方なんですよ。こんなことは許してはいけない。
p110204_2.jpg  それと世界の火薬庫である中東で、民衆の闘いが広がっている。一気に隣の国、隣の国へと波及してるけども、やはり一点突破したというところが重要なんです。ひとつの国が、そして民衆が勝利して立った時に、国際連帯の旗の下に、あるいは国内おいても労働者農民が手をたずさえて団結して闘いぬけば勝てるという実例を示した。
 それは日本においては三里塚であるし、動労千葉を先頭とする労働者の闘いが一点を突破する、「勝てるんだ、勝った」という状況をつくったときに、大衆が雪崩を打って我々と一緒になって闘いぬく、そういう闘いができるわけですよ。我々はそれを信じ切っているからこそ40年も50年も闘いぬいている。そして今まさにそういう時代に突入してるということに我々は大きな喜びを持って闘いぬいていきたい。
 今日の闘いはその一環です。1月は勝利した。2月も勝って3月にのぼりつめていこう。そして全国のあらゆる階層や住民の人たちと手をたずさえて闘いぬいていこう。そういう闘いに三里塚闘争がなるということを、ぜひ確認していただきたい。

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市東さん宅近くの切り回し道路工事現場でシュプレヒコール

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