■暫定滑走路「北延伸」の航空保安区域（侵入灯）用地となっている成田クリーンパーク（一般廃棄物処理場）の廃止・埋め立ての問題で、ＮＡＡ（成田空港会社）の意を受けた成田市当局の悪意が表面化しています。猛毒ダイオキシン流出の危険性を調べた「外部コンサルタント」からの調査報告が９月に提出されたにもかかわらず、市民への情報提供はおろか、いまだ議会にも報告されていなかったのです。
■この事態をうけて反対同盟は１０月２３日、以下のような第６回目の公開質問状を成田市長あてに出しました。以下は質問状の全文。
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●公開質問（６回目）
成田市長・小林 攻 殿
９月１５日、成田空港会社は地元住民の反対を無視して暫定滑走路の北延伸工事を強行しました。天神峰・東峰地区住民の頭上４０メートルにジャンボ機を飛ばすという、およそ考えられない人権侵害を強行しようとする空港会社の態度は論外ですが、その方針を支持し協力する成田市の姿勢に対しても抗議せざるをえません。昨年１１月以来、質してきた成田クリーンパーク問題についても、違法転用の動きが加速されるのではないかと危惧しています。
関係者の話によりますと、「６月に調査依頼した」とされる外部コンサルタントからの調査報告書が、９月中にすでに市に届けられたと聞きました。しかしその内容は、市民はおろか議会にすら明らかにされていません。要求されなければ明らかにしようとしない情報の隠ぺい体質を感じざるをえません。そくこで以下６回目の質問をします。
【１】外部コンサルタントの調査報告書について
�� 調査報告書は成田市に届いているのか否か。回答していただきたい。
�� 届いているならその調査報告書を開示していただきたい。
�� 届いていないなら、いつ届けられるのか明らかにされたい。
�� 調査報告書を得てから、市の方針決定にいたるフローについて明らかにされたい。
�� 市議会、関係委員会に諮る必要の有無について、理由を含め明らかにされたい。
【２】ＪＡ佐原市で起きた農薬漏えい事故について
９月８日、旧佐原市（現香取市）のＪＡ佐原市で、３０年前にコンクリートに密閉して地中に埋めてあった農薬が漏れ出していたことが明らかになりました。さらに１０月４日には県の検査で、問題の農薬の漏えいが周辺６カ所で確認され、うち２カ所では、国の基準の約３００倍のＢＨＣが漏れ出していました。厚さ１５センチにもなるコンクリート枡に密閉して埋められていた農薬でも３０年以上たつと、このように漏えい事故が起きる恐さをこの事故は教えています。厚さわずか１・５ミリのゴムシートで遮断されているだけのクリーンパークの埋め立て廃棄物が、仮にそのまま地中に埋設されるとしたら、周辺にダイオキシンが漏れだして地下水が汚染されることは明らかで、想像するだけで恐ろしい環境破壊がもたらされます。そこで質問します。
�� ＪＡ佐原市の農薬漏えい事故に接して、「クリーンパークの埋め立て廃棄物は全量撤去すべきである」と考えるが、市の見解を明らかにされたい。
�� ６月以降、クリーンパークの空港用地への転用に関して、検討されもしくは決まった方針があれば明らかにして下さい。
�� 暫定滑走路の北延伸着工後、クリーンパークの空港用地への転用に関して、空港会社から要望等があったか。あればその内容を明らかにされたい。
以上、１１月２日までに文書にて回答下さるように要望します。
２００６年１０月２３日
〒286-0111 （連絡先） 事務局長・北原鉱治 成田市三里塚115