――成田クリーンパーク問題
■３月１０日、反対同盟は小泉成田市長にあてて、第８回目の公開質問状を送付しました。下に全文を掲げますが、簡単に解説します。
■「居直り」ともとれる小泉一成市長の回答（第７回目）に対して、【１】で「なぜ毒物の全量撤去という方針を採用しないのか」と７回目と同趣旨の質問をさらに踏み込んで行っています。
■【２】では、「自然環境に影響を及ぼしている可能性がある」と認めている「地下水の高めの塩素イオン濃度、電気伝導率の値」について、どこから漏れ出ているのかが、重大な問題であるはずですが、「回答」では口をつぐんでいます。この「理由」について質しました。
■【３】では、いくつか技術的な質問を行いデータの開示を求めています。正しくデータが開示されれば、汚染につながるような重大な問題の発覚につながる問題ばかりです。
以下公開質問状全文
成田市長・小泉 一成 殿
三里塚芝山連合空港反対同盟
事務局長・北原鉱治
私たちの公開質問に対する２月２３日付け回答を受け取りましたが、答えになっていなません。特に「『覆土による閉鎖』を表明した根拠について」は、はぐらかしです。「法律に基づいて適正に閉鎖し、廃止する」としていますが、法律というのは常に後追いです。環境破壊や地下水汚染が起きてしまってからでは「法律に基づいて行っていた」と弁解しても遅いのです。クリーンパーク問題は、とりわけその危険が大きいため、覆土による閉鎖方針の問題点を改めて問い質したいと思います。
【１】「覆土による閉鎖」を表明した理由について。
�� 「毒物の全量撤去」の方針を採用せず、「覆土による閉鎖」を表明した理由は何か。２月２３日付け回答は、何も答えていません。改めて明らかにしていただきたい。
�� 「不測の事態に備え閉鎖対策に万全を期してまいります」との記述がありました。「不測の事態」とはいかなることを言うのか具体的に明らかにされたい。その「不測の事態」には具体的にどのような対策を取ろうとしているのか、中身を明らかにされたい。
【２】地下水汚染の発生について
�� 前回質問の【３】の�，砲弔い討硫鹽�は「報告書に記載したとおりであります」となっています。確かに「紫外線に長期間暴露されている遮水シート」の検査結果が報告書に記されています。しかし、たった１カ所のサンプルですべての遮水シートの安全性を主張するのは乱暴な議論と考えますが、見解を明らかにされたい。
�∧鷙霆�9ページに「塩化物イオン濃度、電気伝導率が自然環境よりも大きめな値になっている」との記載があるのは事実です。「大き目の値」になっている理由について、報告書には何の記載もありません。どういう理由が考えられるのか明らかにされたい。
【３】外部コンサルタントの報告書（概要版）について
�� 報告書の７ページに浸出処理水の採水位置について、周辺井戸の項目で「採水位置はすべて処分場上流域」との記載があります。「下流」ならともかく「上流」に位置する井戸を調べても地下水の流れは逆であって、汚染はチェックできないと思われますが、見解を明らかにされたい。
�� 報告書図面では、「雨水逃がし管」についての記載が見られないが、設置されているのかいないのか、設置されているとすれば、その図面を開示されたい。
�� 埋立地の底部にある「50ミリの水密アスファルトコンクリート」について、何トン、何立方メートルの圧力に耐えられる設計になっているのか、データを開示されたい。
以上、３月20日までに文書にて回答下さるように要望します。
２００７年３月10日
〒286-0111 （連絡先） 事務局長・北原鉱治 成田市三里塚115