この２枚は、昨年３月７日、国民保護計画に基づいた千葉県富浦町の避難訓練に授業中の小学生を動員したため、社会の批判を浴びた時の写真
■１月５日に読売新聞が、朝鮮有事の対米支援作戦である計画「５０５５」の格上げの問題を報じて以降、「今春にも米軍が成田空港の現地調査に来る」という恐れがクローズアップされて来ました。同作戦計画の格上げ作業を今秋までに行うことが決まったため、調査を急ぐ必要がある、というのがその理由です。
■４月末には日米外務・防衛担当閣僚会議（２プラス２）が開かれることが決まっており、そこで調査結果が報告される手はずになっている、との情報もあります。
■加えて、「国民保護法」に基づく成田市国民保護計画が３月定例議会で承認されましたが、去年６月以来、その策定過程に関わった国民保護協議会の中に、自衛隊の第１空挺団（千葉県習志野基地）の第１普通科大隊・大隊長が委員として参加していた事実も明らかになりました。
■成田空港の軍事基地化を中心とした成田の戦争動員体制づくりが驚くほどのところまで進行していたのです。
■以上の状況に対して、反対同盟は３月２４日、以下の公開質問状を小泉一成成田市長に出しました。全文掲載します。
成田市長・小泉 一成 殿
三里塚芝山連合空港反対同盟
事務局長・北原鉱治
成田市三里塚１１５
読売新聞は今年１月５日、日米の防衛当局が、朝鮮半島有事の対米支援作戦計画である「概念計画５０５５」を、今秋までに実行可能な計画として引き上げる作業に入ったことを報じました。作業の柱が米軍による空港・港湾の優先使用であるとされています。米軍は成田空港をはじめとした日本列島の３０カ所の空港・港湾の優先使用を要望していることも記されています。
しかも重大なことに、「米軍は、今春からの現地調査を提案している」という事実まで報道されています。
成田空港の軍事使用に一貫して反対してきた私たちは、朝鮮有事に成田空港が米軍基地化するという重大な懸念を抱かざるを得ません。成田市は、世界連邦平和都市宣言（１９５８年）、非核平和都市宣言（１９９５年）を行い、成田空港の軍事使用に反対してきた経緯もあります。
また、市議会の３月定例会で成田市国民保護計画が了承されましたが、この計画にも危惧を抱かざるをえません。「国民保護計画」と名づけながら実態は、北朝鮮を仮想敵国にした戦争体制づくりであり、「明日にも北朝鮮の弾道ミサイルが飛んで来る」と市民の恐怖心をあおって、強制的に戦争動員するものだからです。
そこで成田空港の軍事使用問題、成田市国民保護計画について以下質問します。
�〆鄒鏃弉茵孱毅娃毅機廚砲�かわる上記の事実について認識していたかどうか明らかにされたい。
�⊆�衛隊の演習場を抱える他の自治体では、米軍が現地調査に来る場合は、事前に通告があることになっています。米軍の「成田空港への現地調査」について、現在の時点で通告されているかどうか、通告されているのであればその内容について明らかにされたい。
��このような「現地調査」に対して、市として反対する意志があるかどうか明らかにされたい。
�げ甬遒吠瞳海砲茲訐�田空港の現地調査が行われたことがあるのかどうか明らかにされたい。
�セ垉腸颪裡碍酊衫祺颪如∪�田市の国民保護計画が了承されました。３回行われた国民保護協議会の委員に自衛隊第１空挺団第１普通科大隊長が加わっていた事実が明らかになりました。全３回の議事録を明らかにされたい。
��国民保護計画では訓練も行われることになっています。昨年３月７日には、南房総市で授業中の小学生を避難訓練に動員して問題になりました。このような訓練を行う予定があるのかどうか明らかにされたい。
�Я綾劼靴燭茲Δ棒�田市は２つの平和都市宣言に基づいて「成田空港の軍事使用には反対する」との立場を取ってきました。この問題についての市長の見解を伺いたい。
３月３０日までに文書での回答をお願いします。
２００７年３月２４日
〒286-0111 （連絡先） 事務局長・北原鉱治 成田市三里塚115