――「ＰＫＯ部隊の使用は軍事使用ではない」（？！）
■反対同盟が４月１３日付で出していた、成田空港の軍事使用問題をめぐる公開質問状に対して、４月１８日付で小泉一成成田市長から回答がありましたが、内容は、歴代の市長にも見られなかったおどろくべき「軍事使用容認」のものとなっています。
■質問は�（瞳海慮獣歪敢困砲弔い督鵡陲�あったら公表するのかどうか�∧瞳海慮獣歪敢困猟鵡陲�あった場合、現地調査に反対するのか否か��３月３０日に行われたような制服自衛官による空港使用について見解を問う、というものでした。
■�，砲弔い討蓮◆崢鵡垰澆瓩覆瓢毀雲験茲鳳洞舛里△訥敢困世辰燭藐�表する」、�△砲弔い討蓮峩饌療�な施設名等の計画の詳細があきらかではなく、現地調査の通告がない現段階において、その賛否を判断することは差し控えたい」、��については「ＰＫＯ部隊は軍事使用ではない」「私服も制服も形式上の問題でしかない」という回答でした。
■ひとつひとつが驚くべき内容です。まず�，砲弔い董峪毀雲験茲鳳洞舛里△訃豺腓妨�表する」というのです。しかし逆に言えば、軍事調査団が「ただ見て回る視認調査のようなもの」だったら、現地調査の通告があっても公表はしない、と言っているのです。米軍の調査は、１月５日付の読売新聞には調査項目まで列記してあります。すなわち「施設の荷揚げ、給油・保管能力、消防・警備体制、駐機可能な面積など」となっています。「一般車両の通行止め」などが必要な調査とは思われません。つまり、市当局は「通告があっても公表はしない」と言っているに等しいのです。米軍の現地調査を容認する姿勢はとんでもないことです。
■朝鮮半島で戦争が起きれば、成田空港が米軍の戦略的な輸送・兵たん基地にされようとしているのです。この重大なときに、この容認姿勢は見過ごせません。市民にとっては重大事態です。空港が軍事基地化されたら標的にもなるのです。市民の生命にかかわる問題です。１９９５年に市が行った非核平和都市宣言の精神にも違反するものです。小泉市長には先頭に立って戦争に反対し、空港の軍事使用に反対する姿勢がないのです。
■他の２つについて見ていくとさらにそのことが明らかとなります。「具体的な施設名等が明らかでなく」とは、「まだ成田空港に調査にくるかどうか分からないから、賛否を判断できない」という意味ですが、成田空港が現地調査の対象になっていることは明白です。前記読売新聞が「計３０カ所前後の（民間）空港・港湾名を（米軍が）伝えてきた」と報じています。この中に日本最大の民間空港・成田が含まれていることはまちがいありません。
■こうした激しい事態の進行があるにもかかわらず「まだ通告が無いから判断できない」とは何という責任逃れでしょう。その真意は「通告があったら受け入れる」というものなのです。
■そして第��です。「ＰＫ〇に行く部隊は軍隊であっても軍事使用にはならない」と言っているのです。冗談ではありません。軍隊が民間空港を使ったらそれは軍事使用なのです。その先の「目的」とされるものが何であるかは関係がありません。「目的」自体が最初のものからエスカレートしていくことも軍事行動の常です。そのようにして、武装した軍隊までが堂々と民間空港を使うような方向へ、既成事実が積み重ねられていくのです。だから、ほんのわずかの軍事使用の動きにも神経をとがらせるべきなのです。
■そして「制服か私服かは形式上の違いでしかない」という回答にいたっては神経を疑います。「制服」「部隊」であることと軍隊であることはイコールです。そのことによって軍隊はみずからを主張し、維持し成り立たせるのです。私服になってばらばらに一般客に混じって乗ること自体許せませんが、それとはまったく違います。しかも民航航空は国際法上武力攻撃の対象から外されています。攻撃したら違法となり処罰されるのです。軍事用には使わないという取り決めがあるからです。その民間航空機が国際法上の取り決めを破って、軍隊の制服部隊を乗せたらどうでしょう。他国軍隊から攻撃されても非難はできないのです。ここにも制服と私服の厳然たる違いがあります。
■今回の小泉市長の回答は、市長が成田空港の軍事使用について完全に「容認」の姿勢であることを自己暴露しました。反対同盟はこのことを広く市民に暴くとともに、自治体労働者、空港労働者、航空労働者、運輸労働者と連帯して、市長の姿勢をさらに徹底追及していきます。
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