- 2012年5月 9日 23:12
先週ビデオでお伝えした5月28日の集会・デモは、千葉市の葭川(よしかわ)公園(千葉市中央区中央/モノレール葭川公園駅前)でおこなうことになりました。
5月8日、千葉地裁で団結街道裁判がおこなわれました。今回も裁判長は多見谷寿郎裁判長。4月23日の行訴・農地法裁判、5月1日の第3誘導路裁判に続き、3週連続です。いずれの裁判も裁判官の構成は同じで、陪席裁判官の交代があったため、反対同盟顧問弁護団はそれぞれ更新意見陳述をおこなって、空港会社の違法性や不当性を弾劾し、片寄った裁判をおこなうことのないよう、強く求めました。
とりわけ今回は、「国策裁判」を強く批判しました。三里塚裁判が「成田空港建設は国策」という重圧に屈して不当な判決を出し続けてきたこと、原発の問題やでも国鉄の問題でも裁判所は国の手先となって、住民や労働者側敗訴の判決を下してきたを弾劾し、「この裁判でもそれを繰り返すのかが問われている」と多見谷裁判長に迫りました。
三里塚の行政訴訟では、「通常の行政訴訟ではあり得ないような判断がなされている」という弁護団の言葉に、多見谷裁判長は「通常の訴訟と同じようにやるし、より綿密にやりますよ」などと弁明。しかし、そう言いながら実際には片寄っている点が多々あることを裁判後の報告会で弁護団が指摘し、あらためて傍聴闘争の重要さを全体で確認しました。
弁論のやりとりでは、成田市の無責任ぶりが露呈しました。
団結街道の封鎖は、天神峰で農業を営む市東孝雄さんをはじめ多くの地元住民にとって欠かすことのできない生活道路でした。それを地元住民の承諾を得ることなく封鎖を強行し、しかも驚くべき低価格で成田市はNAAに売り渡したわけです。
成田市は、「道路廃止処分は適正だった」理由として、「公共事業などの公益上の目的のため必要な土地で路線を廃止しても支障ないと判断できる場合」にあたる、などと主張しています。公共事業の類型で主張立証するというのです。であるなら「それにあたる具体的な事例を出すべき」と弁護団が釈明を求めると、「事例は存在するが、明らかにする必要はない」と居直っているのです。こんな説明があるでしょうか。
あまりのデタラメさに多見谷裁判長が「市東さんのように賃借地を耕作している場合の事例はないということか」と質問したらと、市の代理人はお互いに顔を見合わせてヒソヒソ話を始め、対応不能に。そして出てきた答えが「厳密に整理してから回答する」です。
市東さんのように、耕している畑に隣接した道路を廃止したケースがあるのか無いのか、それだけのことです。公共事業の類型で説明するというのなら、こういう例があってこれに近い、だから適法なんだと言えばいいだけのこと。それが言えないで、どうして適正な処分だったと言えるのでしょうか。
団結街道裁判の次回期日は9月18日(火)です。他の裁判と一体で、多見谷裁判長の片寄った訴訟指揮を許さず、さらにNAAらを追及していきましょう。
なにより、5月28日の集会、デモ、そして最初の証人調べがおこなわれる行訴・農地法裁判傍聴闘争に多くの皆さんの結集を訴えます。
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