- 2011年7月 4日 09:39
6月23日、「慰霊の日」に、反対同盟5名が沖縄に行きました。三里塚と沖縄との連帯を、フクシマ被災地の闘いの中でさらにうちかためるためのもの。前夜、那覇市内で連帯集会、23日には国際反戦沖縄集会で、三里塚の闘いを訴えました。
●【1日目】 6・22三里塚・沖縄連帯集会
午後7時から那覇市の船員会館。反対同盟と「市東さんの農地を守る沖縄の会」の共催集会。こうした集会を沖縄で開くのは初めてのこと。
「沖縄の会」は、2年前に反対同盟が沖縄に行った時に発足したもので、金城実、知花昌一、安次富浩の3氏が共同代表。三里塚・沖縄双方から闘争報告が行われ、熱気あふれる集会になりました。
司会は「沖縄の会」事務局の豊見山雅裕さん。主催者挨拶にたった金城実さんは、三里塚で鉄塔に彫刻をたてた時の思いを語るとともに、「辺野古、沖縄と三里塚がかかわることの意味、沖縄が三里塚にかかわっていくためのかたちを検討していくような集会になれば、と思う」と挨拶。
DVDで市東さんの闘いを紹介した後、反対同盟全員の発言に移りました。
* 市東孝雄さん
「沖縄の会がここまできて感激。農地を取られることと、辺野古の海を取られることは同じ。国策空港と基地との違いはあるが、根っこは一つ。この先、40年50年、闘争が続くように頑張る。三里塚が闘いの橋渡しになればと思っています」
* 萩原進さん
「沖縄で初めて同盟主催の三里塚集会ができたことはすばらしい。いま三里塚では、90歳から、21歳の農家の娘まで50人の逮捕をものともせず実力で闘っている。震災と原発で社会が一変した。沖縄の基地問題では本土の闘いが不十分。三里塚は、砂川、北富士、百里、沖縄の指導を受けて闘ってきたが、それを引き継ぎ、国策としての空港と基地、原発反対が連帯して闘う。そのために大同団結して闘おう」
*鈴木謙太郎さん
「5・20、東京高裁で仮執行の不当判決が下された。50名が不当逮捕・勾留されたが全員奪還した。三里塚と沖縄は国策による土地強奪。連帯して闘おう」
*伊藤信晴さん
「判決はまったく不当であり、あの日の抗議は当然。50名逮捕は末期であり、政府のやり方に一矢報いた。市東さんへのゆさぶりが全部だが、目論見は打ち破っている。沖縄と連帯して闘う」
*萩原富夫さん
「学生の頃、盛康、昌一さんの裁判を支援しました。何度も沖縄にきて基地問題を学びました。沖縄の会をつくってもらってたいへんうれしい。沖縄に学びながら頑張っていきたい」
その後、被災地・フクシマの農家からのメッセージを紹介。
「酪農家仲間が『原発がなければ…』と書き残して旅立ってしまいました。まったく無念。私の小さな決意が沖縄の皆様の心に響いて力強く闘う決意に合流して前進することを心からお願いしたい」(鈴木光一郎さん:抜粋)
「沖縄の不屈の魂を仰ぎ、信頼して、私たちは福島から希望の一歩を踏み出します。いつか福島のこの地で、皆さんとお会いできますように。共に闘い、共に勝利をつかみとりましょう」(大内孝さん:抜粋)
三里塚・沖縄・フクシマを結ぶ決意を新たにしました。
沖縄からは闘いの現地報告。
・辺野古・安次富浩さん
「昨日、2プラス2が行われ、結局、辺野古に押し付けることを確認した。そしてオスプレイの配備。日米政府は沖縄を屈服させようということだが、沖縄はますます闘う。思いやり予算1881億円。1日約5億円が米軍維持のために使われる。日本は従属というより隷属。これを民衆の力で変えていく。国策がいかに民衆をだますものか。これを突いて抵抗していく」
・高江・佐久間さん
「防衛庁は軍隊です。いろんな策謀やってくるでしょう。予算規模も5億8000万円ぐらいで、半年もあればヘリパッドはできます。重機が入ればおしまい。なんとしても阻止したい。小さな部落の小さなヘリパッド、オスプレイ用のヘリパッドですが、私たちは闘います」
・一坪反戦地主会 農民・宜保さん
「大宜味という山の中に農地を持っています。DVDの市東さんのように有機農業をやっています。人間は土から生み出されたものを食っているわけで、農地が奪われることがどんなに辛いことか察します。原発で農地、大地が汚染されてしまった。深刻さを日本人は気づくだろうか。沖縄では基地にかかわらずにはいられない。以前は本部町、辺野古、今は高江です。その土地の農民、住民がまとまっていれば勝てる。本部町の対戦哨戒機基地阻止の闘いを見てわかりました。高江は7月着工を宣言していて、重機搬入をもくろんでいる。24時間体制を少ない人数でやっていてたいへん厳しい。夜はゲート前で寝て、昼は働きに行って、夜ゲート前。基地ができれば恥ずかしいこと。がんばっていきたい」
・普天間・高橋年男さん
「福島に象徴されるように日本は傾きかけている。とりかえしのつかない路線をもってしまったということは、私たちの社会のありようが問われているということ。三里塚は45年闘い、沖縄は66年間、復帰後いちども戦(いくさ)が終わったことがない。この闘いが日本を変えていけるかどうかだ。5月20日に三里塚で50人がパクられた前日、済州島で30人パクられた。アジア全体で戦争の波がた高まってきているなかで同時に進行。民衆の力が求められている。先週13日、北沢防衛相が沖縄県庁にきたと同じ日に、宜野湾市では市をあげて、オスプレイ反対の闘いをやりました。沖縄の被害だけでなく、オスプレイが行く先に、どういう人たちの生活があるかを考えながら闘っていきたい」
・菅来沖抗議行動 緊急アピール ・城間さん
「日本政府の頭目として沖縄におしつけ、公約を破り辺野古まいもどりを決めて、彼が沖縄の犠牲者の前に、どの面下げて来られるか、抗議の声をあげていきたい。沖縄の闘いは、95年以来の厳しい闘いによって政府を追いつめている、政府と沖縄の民衆の対峙をいかにつくっていくか。単なる集会ではなく逆「ともだち作戦」、軍隊が存在できないような、沖縄の怒りが問われている」
・閉会の挨拶 安次富浩さん
「反対同盟と交流する場ができて感銘を受けました。これを契機にしながら交流を深めたい。政府は沖縄に基地をおしつてきたが、粉砕できるのではないかと思う。沖縄のおじいは、「菅はアキカン」で中味がないという。「過重な負担の沖縄に感謝」と言ったが、沖縄を侮辱している。仙石が「辺野古移設を甘受してくれ」と言い、メアの発言と、政権は右往左往している。アメリカ議会では沖縄を怪物だと言っている。これはねばり強い闘いの評価だと思う。こんかい、沖縄、福島、三里塚のむすびつきをもって全体にうって出る闘いの第1歩に。大同団結を。」
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