●NAA、底地買収時期の虚偽を認める!(市東耕作権問題)

空港会社は「解約申し入れ」を撤回しろ!

  ―――犯罪の露見に追い詰められたNAA・黒野社長

■黒野社長がついにウソを認めました。11月23日、成田空港会社は市東孝雄さんに対して「申入書の一部訂正について」なる書面を送付してきました。その中で成田空港会社が市東孝雄さんに耕作権の解約を申し入れた土地の取得時期について、買収時期を平成15年(2003年)から昭和63年(1988年)に「訂正」したのです。反対同盟・弁護団が再三指摘した空港会社の嘘偽を認めたのです。
■これはきわめて重大な問題です。買収時期は1988年。他の全てが仮に「合法」だったと仮定しても、耕作権解約の請求権は時効消滅(10年)しています。そもそも底地の買収自体が耕作者本人に秘匿してなされた違法買収なので、空港会社の「申請」自体が成立しません。
■それにしても空港会社が虚偽の事実(買収時期の虚偽記載)をもとに知事に耕作権解約を申請していたことが証明されたことは重大です。空港会社は買収の当事者ですから当然真実を認識していました。意識的に虚の事実に基づいて申請したわけです。嘘に基づいて農業委員会と千葉県知事・農業会議を欺き、知事の“9・21決定”をだまし取ったわけです。嘘がばれないとでも思ったのでしょうか。
■これは立派な犯罪です。黒野社長を先頭に空港会社が組織ぐるみで行った犯罪です。元の地主とも口裏をあわせ(まだ買収していないことにして)、15年間も市東さんから地代を略取させていたことも犯罪行為ですが、空港会社は今回これも認めたことになります。さらに空港会社が底地の違法買収から18年間も農地を転用せず、そのまま所有していた事実も確定です。これは議論の余地もない農地法違反です。何から何まで違法、そして新たに空港会社の組織的犯罪までが浮かび上がったわけです。
■特に空港会社が虚偽を知りながら申請書を作成し、農業委員会や知事、農業会議を騙し、強制力を伴う知事の「決定」をだまし取った事実はあまりに重大です。申請の中身が農地法違反その他で成り立たないという次元をこえて、刑法にかかわる犯罪行為です。
■また成田市農業委員会と千葉県農業会議、そして堂本知事が、反対同盟と市東孝雄さん本人の再三の指摘を無視し、事実調査もしないでNAAの申請を丸のみした事も、重大な行政の不作為です。仮に農業委員会や知事が空港会社と通じて事をなしたとするなら、彼らも犯罪の片棒を担いだ共犯関係ということになります。市東さん本人が何度も何度も調査を要請したのに、これを最後まで無視した理由は、彼らも共犯だったからかも知れません。そういわれても仕方がないのではないでしょうか。いずれにせよ、この問題は空港会社の組織ぐるみの犯罪という、新たな次元の問題に発展したと言うべきでしょう。
■今回、黒野社長がこの段になって「記載の誤り」を認めた理由は、自分が組織犯罪の当事者である事が避けられないと判断したからでしょう。法廷で「申請」の虚偽と自らの犯罪が追及されることも必至ですから、今のうちに「知らなかった!」ということにでもしたいのでしょう。見苦しいかぎりです。犯罪は必ず露見します。空港会社と黒野社長はもはや絶対に逃れなれないところに追い詰められたというべきでしょう。
■いずれにせよ空港会社の耕作権解約申し入れは100パーセント違法で犯罪です。空港会社は解約申し入れのいっさいをただちに撤回しなさい! 

  

カテゴリーにもどる

           
  • News