3・26芝山現地闘争の集会で闘いへの決意を語る市東さん
「第3滑走路反対! 市東さんの農地を返せ!」
3月26日、私たちは「空港機能強化粉砕! 騒音拡大許すな!」というスローガンを掲げ、330名の結集を得て芝山文化センターで集会を行い、芝山町の中心部をデモ行進しました。
集会は最初にビデオ上映を行い、伊藤信晴さんの開会あいさつのもと、葉山岳夫反対同盟顧問弁護団事務局長の逝去を悼み黙祷しました。
第1部は「強制執行との闘い」。まず、萩原富夫さんがあいさつに立ち、「強制執行と大衆的に多くの仲間と権力と怯むことなく体を張って闘い抜いた。そのことを全世界に示すことができた」と述べました。さらに共に強制執行と闘った団体や、決戦本部に集い現場で闘った仲間からの発言を受けました。
万雷の拍手の下、市東孝雄さんが登壇。「最高裁判決から6年間、みなさんの力で執行させなかった。今後も旬の野菜を届けるために耕し続ける。国策と闘うすべての仲間と共に闘いたい。福島・沖縄・三里塚を一つの闘いとして。闘魂ますます盛んなり、明るく闘おう!」とアピールしました。
連帯のあいさつをいただいた後、第2部は「空港機能強化との闘い」。反対同盟から、そして地元住民からの発言で闘いの前進を報告し、協力を呼びかけました。
集会の最後に決戦本部長の太郎良陽一さんから行動提起。「絶対に国家権力には負けないその決意で実力闘争をやり切ることができた。国家権力を倒す力がここにある。闘いはこれからだ! 共に闘おう!」と檄を飛ばしました。
集会後は雨の中をデモ行進。「市東さんの農地を返せ! 第3滑走路反対! 深夜の騒音拡大反対! 殺人的騒音を許さないぞ!」とシュプレヒコールをあげました。
葉山岳夫弁護士を追悼する
三里塚勝利に生涯かけ
三里塚芝山連合空港反対同盟法対部/野戦病院
大熊寿年
葉山岳夫弁護士が3月10日逝去された(満86歳)。かえすがえすも残念でなりません。葉山弁護士は、三里塚芝山連合空港反対同盟の顧問弁護団事務局長として三里塚闘争の当初から政府・国家権力による大弾圧や農地強奪攻撃との最前線に立ち、57年にわたって闘いぬいてこられました。三里塚闘争勝利に向けた熱い思いと正義の確信に燃えて、現地闘争に必ず駆けつけ生涯をかけて闘ってこられたかけがえのない人でした。とりわけ国策と一体となった千葉地裁にとっては大打撃となる存在でした。
現地闘争と一体
土地強奪をめぐる裁判闘争では、「三里塚現地闘争と一体で闘うことが重要だ」と繰り返し強調されていました。そのことは、成田空港会社が市東孝雄さんの農地強奪のために2006年に起こした「明け渡し請求」裁判において、粘り強く闘いぬくことによって16年余にわたり強制執行を阻止してきた闘いに示されていると思います。
これは「2年以内に結審するように」という「最高裁通達」を実力で粉砕した闘いでした。しかし、反対同盟が、これら民事裁判への取り組みを全力でやるようになったのは、収用委員会が解体されて以降でした。それは、民事裁判が実質上、収用委員会に代わる農地強奪裁判となったからでした。それまでは、法対部から1名から2名が傍聴に参加する程度で、全面的に弁護団に依拠するもので、先生から叱責を受けていました。
裁判所追いつめ
今では、先生から言われた現地闘争と一体となって民事裁判を闘うことを心がけて頑張っています。裁判後の報告会で、毎回先生が「皆さんの傍聴闘争によって裁判長を追いつめています。傍聴闘争をよろしく」と述べられていたのは、以前の取り組みの弱さを意識されておられていたからだと痛感しています。
また、刑事事件においても先生は、東峰十字路裁判で55名の統一公判をかちとる、という画期的な地平を切り開かれました。闘争日は違っていても、三里塚闘争の本質は同じだ、として千葉地裁と粘り強く闘いぬいて、収用委員会から第一次強制(行政)代執行阻止闘争までの2年間にまたがる闘争の被告三十数名の統一公判を実現させたのをはじめ、次々と数十名規模の統一公判をかちとられました。これは三里塚闘争の力を根底に据えて千葉地裁と真っ向から対決して、勝ちとられたものです。同じ法廷に55名の被告が出廷して統一公判を行ったのは全国でも初めてだと思います。
さらに法廷内でも理不尽な対応をする検察官を怒鳴りつけられたこともありました。先生の気迫みなぎる対応は、裁判長や検察官らにも恐れられるものでした。千葉地裁における裁判闘争の歴史を画するような重大な影響を与えた存在でした。
生前、北原鉱治事務局長が「裁判(法廷の審理)においては圧倒的に勝っている。しかし判決は国策に屈したものになる」と言っておられたように、葉山弁護士を先頭にした弁護団の闘いは確実に裁判所を追いつめました。国策を粉砕する闘いは今後の課題です。
57年目を迎えた三里塚闘争ですが、まだ農地強奪・農民殺しとの闘いは続きます。3千名近くに及ぶ逮捕者の救援やその後の裁判闘争など三里塚闘争の勝利に執念を燃やし、生涯をかけて闘いぬかれた葉山先生の遺志を継いで、私たちは勝利の日まで闘い続けます。
どうか今後も三里塚闘争を見守っていてください。ご冥福を祈ります。
(写真は最後の発言となった1月8日の団結旗開き)
周辺一斉行動で3・26闘争呼びかける
3月19日、116回目の周辺一斉行動を行いました。少し寒い朝でしたが、天候に恵まれ青空の下で打ち合わせ。3月26日の芝山闘争に向けて、同盟ニュース111号とカラービラを配布しました。
同盟ニュース111号はこちら
3・26芝山現地闘争にお集まり下さい
空港機能強化粉砕! 騒音拡大許すな!
3・26芝山現地闘争
会場 芝山文化センターホール(千葉県山武郡芝山町小池973)
3月26日(日)午後1時 開場
● 第一部 強制執行との闘い
● 第二部 機能強化との闘い
午後3時 終了予定 集会後、デモ行進
【会場の行き方】
<クルマの場合>
・首都圏中央連絡自動車道 松尾横芝I.C.より約5分
・東関東自動車道 成田IC、富里ICより約25分
<電車、バス利用の場合>
空港シャトルバス横芝屋形海岸行 「芝山文化センター前」下車
・JR成田線/京成電鉄 空港第2ビル駅から約25分
・芝山鉄道 芝山千代田駅から約15分
(第2ビル駅 12:55 →芝山千代田駅 13:05 →芝山文化センター前 13:19)
農地は奪われても闘魂益々盛んなり
2月23日、東京・芝公園で開かれた「ウクライナ戦争 今すぐやめろ! 2・23全国反戦集会」に萩原富夫さんと伊藤信晴さんが参加しました。 特別報告として、萩原富夫さんが強制執行を弾劾し、闘う決意と数々の支援に対する感謝の意を意気高く表しました。
ケアスティンさんが連帯のメッセージ
ドイツのゴアレーベン核廃棄物処分場建設反対同盟前委員長・ケアスティン・ルーデックさんからの連帯メッセージを紹介します。
みなさん、私たちは思想的にも中身的にもみなさんの味方です。私は以下をフェイスブックに投稿しました。
市東孝雄さんの農地を成田空港拡大のために取り上げる強制執行が昨日始まりました。私の日本の仲間たちは、「反対同盟と支援は激しく闘っている」とメールしてくれました。 私は、2014年に反原発国際連帯で訪日し、そのとき三里塚も訪問しました〔添付CM1〕。そして、何人かの方と知り合いになりました。 市東孝雄さんは、お父さんから農地を引き継いだばかりではありません。空港拡大反対闘争も引き継いだのです。 私は少し前に日本の仲間たちに次のような連帯声明を送りました――「富んだ者や力のある者が地球のいたる所を奪い尽くし、その際暴力もいとわないというのは、残念ながらどこでも同じです。ですから私は、市東孝雄さんと三里塚芝山連合空港反対同盟が、みずからの権利を貫徹する闘いにおいて大いなる成功をおさめることを願います」 さて、ここに2014年の訪日の時に撮った写真が1枚あります〔添付CM2〕。これは、空港会社の農地取りあげと闘う、三里塚の農地に建てられたやぐらです。このやぐらを見たとき、私は思いました。「昔、ヴェントラント自由共和国〔1970年代末ゴアレーベンに建てられた闘いの村〕にも塔があり、そこには『君たち〔警察〕は塔と村を破壊することはできるかもしれない。しかし、それを建てた私たちの力を破壊することはできない』とあったけど、まさにそれだな」と。 三里塚はまさに日本のゴアレーベンで、空港拡大と農地取りあげにたいして数十年にわたって闘い続けています。 三里塚のみなさんとお会いしたとき、当時まだ存命だった北原さんともお話しし、闘争の話をたくさん聞かせていただきました。
そして、この闘争は今も続いているのです。 ケアスティン・ルーデック
彼らを打ち破るのは、私たちの微笑みだろう!
3人の仲間を今すぐ返せ!
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